食のこだわりは県民ショー!
前回はタマゴかけご飯の食べ方について書きました。かき混ぜ具合について言及しましたが、さらに異をとなえる方が、私に直接にアプローチしてきました。
「かき混ぜ方で好みがちがうということですが、私はそもそも白身をいっしょにかき混ぜることをしません」
「えッ?ではどうやって食べるの?」
「黄身だけです。白身は排除して黄身だけ。私の家族はみんなそうです。白身もかき混ぜる人の気持ちがわかりません。ダメですか?」
「まぁ、それぞれですからねぇ(^_^;)……(もったいないなぁ)」
なるほど、白身そのものを嫌う人がいるわけですねぇ。
ちなみに、5~6回程度しかかき混ぜない人の言い分は、こうです。
「あの、もったりした白身のかたまりが口中に入って、舌の上にたるんと巻き込まれ、喉にゆっくりと落ちていく、あの感触。あれが好きなんですよ」
つまり喉ごしを楽しんでいるわけですね。まるでビールのよう。
一方、30回以上かき混ぜる方は、それが嫌なんですねぇ。
う~ん、深いなぁ(ちなみに私は5~6回派です(^_^;))。
というわけで、今回は引き続き「食の好み」について考察をしたいと思います。あくまで栄養価なんて視点でなく、自分流の『旨い』の視点にこだわってみましょう。
まずは醤油です。刺身のときには関西・九州の人は「たまり醤油」が基本です。ところが関東・東北の人は「生醤油」。あのちょっと辛めの一般的な醤油。これを刺身でも使います。関西人や九州人には考えられません。
ちなみに小生は京都ですから「うすくち醤油」ですが、東海から東は濃い口醤油。東京暮らしも30年になるので、さすがに慣れましたが、やっぱり料理に使うのはうすくち醤油ですわ!(いきなり関西弁)
うどんの麺の太さにもこだわりがありますね。
秋田の稲庭うどんは平打ちの細麺ですが、全国的にあれはめずらしいほう。埼玉県もうどんが有名ですが太い麺です。都内に猛烈に進出している香川県のうどんチェーンは、さらに太麺ですね。それも食べ方がいろいろ。うどん汁に浸す、醤油汁(?)をぶっかけるパターンがあり、温冷の食べ方もいろいろ。さすがうどん王国・香川です!
驚いたのは、山形県新庄地方の、通称「ひっぱりうどん」です。TVで見たのですが、あの光景は忘れられません。鍋にひっぱりうどんなる麺を釜上げ風に入れて、麺がほぐれたあたりで、つゆにつけます。その驚愕の事実は食べる段にあります。
そのつゆの具材がしびれます(^_^;)。ふつうはだしをとった醤油系のつゆなのに、なんと基本は、サバ缶をそのまま入れるワイルドなもの。そこに納豆を入れてかき混ぜて(!)、湯気が立つうどんを入れてからめて食べるというのですから。
家によっては、チーズ、マヨネーズ、ケチャップを入れることもあるそうですから、まさに唖然です(>_<)。2ヵ月前に新庄で研修会をした際です。早速、真実を確かめるべく尋ねると……。
「うちの施設では、昼のメニューに月2回はやりますよ。みなさん、好きなんですよォ」(驚・驚・驚!!!)
これからは、アセスメントの際には、どこの地方出身者で、みそ汁やうどんはどのように食べていたか、醤油は濃い口・薄口? なんてことも大切かもしれません。
利用者が団塊世代になれば、「ラーメンはトンコツ系ですか?鶏がら系ですか?」「パスタは、ぺペロンチーノですか?ボンゴレですか?」と、さらに突っ込んだ好みを把握することにもなるでしょう。
いずれも、これぞ、個々の人間がもっている生活文化を尊重する「CADL」のアセスメントなんです。
食べものネタの情報提供、お待ちしています<(_ _)>
※ちなみに私の月刊ケアマネジャーの担当者M嬢は、焼き肉の焼き目にこだわりがあるそうです。ちょっとレアな性格なのはそのせいでしょうか?
ムロさんの写メ日記
岡山県社協法人管理職生涯研修会の様子。グループで一日目の振り返りを行っている様子です
第1グループが激論を交わしています。見えないですよね(^_^;)
県社協担当の林さんです
岐阜県白川町での中濃地域のケアマネジャー研修会の様子です。岐阜の美濃太田駅から車で40分、中山間地を走って会場に到着しました。「質問力を活かした利用者本位のケアプラン作成術」がテーマでした
岐阜県東白川村の在宅介護支援センターの小池万智子さんとツーショット。「私の村にはお寺がないんです。廃仏毀釈を正直にやってしまいお寺はなくなってしまいました。ですから神道の方式で神官さまがやっています」……本当に全国さまざまですねぇ
週末は京都で筒井書房さんが主催した「ケアマネジャーのコミュニケーション術」の研修会でした
来週うかがう京都市右京区の元京北町の地域包括支援センターで主任介護支援専門員としてがんばる酒田智さんです。大学の後輩にあたり、研修講師養成講座にも参加してくれています
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コメント
ご無沙汰しております。
食べ物ネタ募集とのこと。
私も小さい頃は卵かけごはんから白身を排除していました。
だって、必要なのは黄身と醤油であって白身はいらなかったんです。
でも、白身は捨てずに白身のみの目玉焼き(白目剥いている)にしておかずになってました。
江戸ッ子ですが、納豆が食べられません。
講師研修でご一緒したKさんは
「呑んだ後の〆やお土産がハンバーガーというのは誇張しすぎ」
とおっしゃってましたね。
かつ丼は地域によってソースカツか煮カツか分かれるし、おにぎりや稲荷ずしのかたちも三角だったり俵だったり
もしかすると訪問介護や施設の調理さんはそんなことでも悩むんでしょうかね。
施設といえば、最初に就職した特養で正月にお餅突きをした後にやわらかい形態で出さずにかき餅でだし、お雑煮の中身が白玉だった時の入居者の怒り様はハンパなかったです。食事がボイコットされ、泣かれ…
「食事が唯一の楽しみ」というのも如何かと思いますが、そこに懸けられる気持ちは確かにスゴイものがありました。
名前はパ・リーグのホームラン王風。
ものすごく久振りです。
ただ今ケアマネ業務というより介護保険業務から外れ、別の業務をしています。
ちなみに私の卵かけごはんは、黄身・白身いしょこたです(=^・^=) ついでに味付け海苔があれば何杯でも食べます。
以前勤務していた児童養護施設で、卵かけごはんプラス味付け海苔が出た朝食では、お替りでご飯が足りないことが・・・・朝からものすごい食欲だったことを覚えています(*_*)
お餅の件ですが、好きなものは詰まらないんですよね、不思議なことに・・・っていうと栄養士さんに叱られてしまうんですが(^_-)
好みはいろいろです。つい一般的な(その地方の)考えを押し付けがちなんですよね。
Y-小髙さんへ
ご自身の卵かけご飯への執着、なるほどです。 本当に食べもの話題はおもしろいですねぇ。
さて初めて就職した特養での「お餅をめぐるバトル」・・・かき餅とお雑煮に白玉では、普通の感覚では怒りますよね。おそらく、餅で喉を詰まらせるという事故を想定してのリスクマネジメントだったんでしょう。
食事をボイコットするというほど、食事への思いは大きいということですね。
とにかく食材、食べ方、それぞれに個別性(こだわり)がありますからね。
提供する側にどれほど配慮があるかどうか、考えさせられるエピソード、ありがとうございます。
※ちなみに、その経験は翌年以降、どのように改善されたのでしょうか?また書き込み、お待ちしています
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