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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

プロの仕事と職人技

 先週は九州づいた1週間でした。
 1年前、長崎県主任ケアマネ研修で、対馬市の村岡幸代さんを始めとした主任ケアマネさんたちと知り合いに。「ぜひ対馬市に来て下さい」とのお誘いが、ようやく1年後に実現しました。
 その様子は下の「写メ日記」をご覧ください。

 さて、今回は「プロの仕事と職人技」です。
 それも板前の世界の話です。3年ほど前に山口県宇部市の割烹料理屋の板前さんの話題を書いたことがあります。私の「たくさんの包丁がありますね」の問いかけに、「20本近くあるね」と話されたことがきっかけで、どうやって使い分けているのか、修行にきた新人板前の教育方法など、得意?の質問力で興味深い話を引き出しました。

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 今回は対馬に到着した夜。夜の9時近かったので、ホテルでは食事はできないとのこと。空港に迎えに来て下さった村岡さんに「では、対馬の繁華街で食事ができるお店を紹介していただけませんか」とお願いしました。

 そのお店は「山葵」(わさび)という名の小料理屋風のお店でした。

 私は中のカウンターに座りました。刺身と寿司の握りをお願いして、待つこと数分。やがてカウンターごしに板さんが私の前に刺身盛りと握りを並べてくれました。
 ひと口、口に運んでびっくりです。
「・・・う、旨い」
 思わず声が洩れました。私は魚が好きで、刺身は相当に食べていますが、ひと口で「ここは違う」と思いました。
 私はおいしいものを食べたときは、素直にその感動を言葉にして伝える癖(笑)があり、目の前の板前さんに話しました。
「それはよかったです(笑)」 
 控えめな笑顔がまたプロを感じさせます。
「東京の方ですか?だったら生醤油かな・・・出しましょうか?」
「いえ、私の育ちは京都ですから、このたまり醤油がいいです」
 
 ここから京料理の話題で盛り上がり、板前の職人技について話を振っていきました。
「いろんなお店にもいかれると思うのですが、そのお店の味はやっぱり気になるんですか?」
 意外な回答でした。
「いやぁ、味は人それぞれでしょう。その味はそのお店でつくったものですから、あまり味はみません。むしろ、お客の迎え方、料理の出し方、仕事の流れと段取り、仕込みの様子を見ていますね」
 聞くと、同業者が自分のお店に来たときもわかるし、他のお店に行っても、帰り際に「同業の方ですか?」と尋ねられるそうです。

 私が妙に感動したのは「仕事の流れ」を見るということ。味は結果であり、人によって違う。お客さんがついているということは、その人たちにとっておいしいということ。むしろ、その味を出すために、またお客さんに気に入ってもらうための「仕事の流れ」が大切。それを何気なく見ている自分がいると、その板さんは話されました。

 質問力があると、本当に会話が楽です。
 その質問が相手の琴線に触れたら、とても熱心に話してもらえます。
「そこを訊いてくるの?」といううれしそうな表情で話される内容は、素人にはびっくりするようなナルホド話満載です。

 質問力……どの世界もプロの話・職人技の話は聞きごたえありですね。


ムロさんの写メ日記

20100913.gif
対馬市介護支援専門員連絡協議会の研修会の様子です

2010091302.gif
全員で集合写真。私の左隣りが村岡幸代さん。模造紙で作った横断幕が、見事に目立っています

2010091303.gif
対馬市の高浜漁港から船が出ていく様子です


2010091304.gif
これから漁師体験をする船の上でポーズです。気合十分です

2010091305_2.gif
2010091305.gif
途中、岩の上に赤い鳥居が見えます


2010091306.gif
波が高くなってきて、潮しぶきがすごい。向かって左がケアマネの岸川昌登さん(30)、右が船長(某老健の事務長さん)。お世話になりました


2010091307.gif
その日の釣果です。いやぁ、興奮しました。表情が全然違いますねぇ!(^^)!


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コメント


先生!!思わず・・美味そう・・なお魚です!すごいですね・・講演の合間に釣りも。本当にいい表情です。
仕事柄か・・私も、ついついお店の人の対応とか見てしまいます。この前は、「マクドナルド」でいい対応して頂けたので、ついつい、「良かったです」なんてお姉さんに言ってしまいました。
こちらはすっかり秋の気配に・・来月のフォローアップ研修楽しみにしてます。久々に、上司(今は施設長ですが)と参加します。
それでは。今日は仕事してます。


投稿者: hida-kobajyun | 2010年09月18日 12:39

hida-kobajyunさん

 お久しぶりです!
 感想の書き込み、ありがとうございます。

 先日の長崎・対馬体験はとても貴重でした。海の向こうに隣国釜山が見えるわけですからねぇ。

 釣り体験などは滅多にありません。
 でもこんな体験も時間が許せる限り、挑戦してみたいと思います。では、こんど飛騨に行ったら、木材の切り出しでもやりますか(笑)。ちなみに、私は京都の北山杉の里ですから、多少の林業体験はありますので、それなりに働きますよぉ(笑)。

 岐阜県のフォローアップ研修でまた再会できますね。みなさんの楽しい笑顔に会えるのは本当に楽しみです。

 ちなみにマックでのおほめの言葉・・・いいですね。その言葉はお金にかえられない彼女の「心の支え」になると思います。
 そんな心配りができるhida-kobajyunさんは、彼女にとっても魅力的に映ったことと思いますよ!(^^)!
 
 またメール、お待ちしていますね!


投稿者: たかむろ | 2010年09月22日 21:49

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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