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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

いつかやがて「出会う人」            いつかふたたび「出会う人」

 みなさんは「○○のような人に会いたい」、「○○さんに会いたいな」と、ふと著名人やなつかしい幼なじみの顔を頭に思い描いたりしたことはありませんか?
 相談援助職のみなさんなら、他界された利用者さんやそのご家族にまた会ってみたいと思う瞬間がとても多いのではないでしょうか?
 それほどに人の人生に身近に関われる相談援助の仕事とは、とても魅力ある仕事だと思います。

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 さて私も若い頃には「○○さんに会えればいいな」と、ずいぶんと心こがれた時期がありました。私の場合は、アイドルのような人ではなく(当たり前ですよね)、どちらかというと本の著者にあこがれたものです。
 当時はラジオ全盛時代でしたから、ラジオから流れてくる声からパーソナリティの顔を想像していました。中学時代は友達と盛り上がるのは、テレビの話題よりラジオの話題が通な気分がして。そのあこがれの落合恵子さん(当時は文化放送)と30年後にケアコムで対談したときは、「本当に人生ってわかんないものだなぁ」と思った次第です(^_^;)

 大学時代はもう少しアクティブになりまして。いくら憧れていても簡単に会えるものではないのもわかってきたので、いっそのこと講演会の講師として呼べば、人も集まるし自分も会えると思い、何回か著名人を呼んで講演会をやったものです。

 だから、若いくせに「その気になれば誰でも会える」という妙な自信なんかがついちゃったのです。ただ、それが実現したのは、若い私たちに気配りしていただいた著名人の方々の「大人の対応」だったんだなぁというのを、あとあと知ることになるのですが……

 さて、先日、山形県新庄市に研修会で呼ばれてきました。最上地域のケアマネジャーのみなさんが集まって連絡協議会をつくっているのです。山形県は主任介護支援専門員の研修で何度も呼んでいただいているので、なじみの顔・顔があり、とてもなつかしい気分で話をすることができました。

「先生、訪問販売で矯正下着を買わされた事例を話した……」と声をかけてくれたのが荒木昭雄さんです。私が研修会で消費者被害や悪徳商法の事例で必ず紹介するエピソードを教えてくれた主任ケアマネさんです。
 4年ぶりの再会でしょうか。今回も最前列での受講でした。

「先生が紹介されているせいでしょうか、秋田のケアマネさんから、あの矯正下着の○○さんですよね、と声をかけられました(笑)」
 さすがに私は彼の名前まで言っていませんから、多分、流れ流れて知られたんじゃないですか(笑)と話しましたが、それほどにキョウレツなエピソードでした。
「あの方は80歳でした。たしか病院のベッドで隣りあった人が、退院後にやってきて買ってくれとお願いしたらしいです。バラ売りはできないのでセット売りのみということだったようです」

 悪質訪問販売の被害者は、購買意欲があるわけではなく、実は、「やさしい性格」が共通していて、「つい話を聞き込んでしまう」ようで、気がついたら「断れない」ような状況に追い込まれてしまうのです。

 意外と知られていなのが、被害者に男性が多いということ。「得する話」は男性は好きですから、ついつい乗ってしまう。後でそれがだまされたとわかっても「メンツ」があるから、なかなか相談しなかったり洩らさなかったりする。あげくの果てに、明るみになるまでに数カ月ほどの時間がかかるようです。
 このように悪質訪問販売のような人には「会いたくない」ですね。でも一般的に「会いたくない人」に限って出会っちゃったりするから困るものです。

 さて、先週、赤坂見附駅で15年ぶりに知人と会いました。今は仕事で佐賀に帰っていて、たまたま仕事の関係で出てきたそうです。小生は夕方だったので天丼(^_^;)を食べて地下鉄に乗ろうと階段を下りようとしたタイミングでした。

 こういうこと、年に数回はあります。みなさんはどうですか?
 思わぬところで思わぬ人に……なんか、得した気分になりますよね。思わぬ出会いは「縁」という糸があるからなんでしょうか?

 さて今週はどんな出会いがあるやら、楽しみです。

ムロさんの写メ日記


2010072001.gif
山形県最上地域の介護支援専門員連絡協議会でのスナップです。向かって左から、荒木昭雄さん(中山町)、高木知里さん(新庄市)、村山正市さん(天童市)です。いずれも主任介護支援専門員の研修の受講生の皆さんです


2010072002.gif
会場はなんとJR新庄駅の併設のホールです。山形新幹線が新庄駅にまで延伸したときに記念に建設されたそうです。ホールがあり、そこには8月24日から3日間行われる「新庄祭り」の山車が飾ってありました。「新庄祭りのときは、デイサービスもほとんど利用者はいませんね。なにしろ職員も休む人も多いくらい、地元では一大イベントです」とは案内してくれた日野さんの弁です


2010072003.gif
帰りの山形新幹線は、天童市あたりから大雨で、晴れ上がった瞬間に見事な虹がかかりました。それをすかさず写メしました。この日は30分遅れで東京にたどり着きました


今週のメールマガジン「元気いっぱい」第237号は「都会に広がる貸し菜園」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。  


コメント


 山形県介護支援専門員協会最上地区支部・高木です。
 主任ケアマネ研修を受講した人たちから、高室先生にもう一度会いたい!という会員の声から始まった企画でした。本当に実現できてうれしく思っています。
 遠路はるばる来ていただきありがとうございました。

 写真(*^^)v
 きっと、ブログに載せてもらったら・・・こんな感じ?!って想像していた通り
 会場で「この本は普通に売っているんですか」と高室先生の書籍を前にきかれました。私「普通に売っていますが、書店にない場合にはお取り寄せになったり・・・」と・・。
 そうなんですね。
 私にとっては、ネットで本を購入することが普通だったり、中央法規の営業の方が来て注文するのが普通だったり、研修会の会場で購入するのが普通だったり・・・するんですけど。
 本を自分で探せない人もいるんですね。

 受講した会員からは、次は、「ケアプランチェック」なんかをお願いしたい。って声が出ています。次は、私でないだれかが担当してくれることを期待しています。

 本当にありがとうございました。


投稿者: chisato | 2010年07月21日 00:21

 新庄はとても遠いと思いましたが、みなさんの懐かしい顔と再会してみると、案外と近く感じたものです。

 本のことですが、地方の書店さんは一般の本しかおけませんから、ケアマネジメント関係はどうしても県内のわずかな大型書店の専門コーナーでしか手に入りませんもんね。
 
 読みたいと思っても手に入らないことは残念なことです。ケアマネ連絡会でパソコンやインターネットの活用講座をやったらいいかもしれませんね。

 ぜひともユニークな研修会を企画してください。

 次は「ケアプラン」チェックですか。今度はケアプラン点検支援マニュアルを使った実践的な研修もいいですね。


投稿者: たかむろ | 2010年07月21日 18:26

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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