「おやっ」と思う習慣
全国を巡っていると、到着した駅から研修の会場まで、主催者の方の車で送迎してもらうことがよくあります。私は小さい頃から外の景色を見るのが好きなので、ついついキョロキョロとタウンウオッチングします。家並みや家の大きさを眺め、「ずいぶんと立派な家が多いですね」、畑が続くと、「どんな作物をつくっているんですか?」、商店街を通ると「シャッター通りはありますか?」「大手の郊外型スーパーの影響はありますか?」など、質問攻めをします。
もちろん、相手がタクシーの運転手さんでもしっかりと尋ねます。
全国どこに行っても同じ質問を投げかけることで、A市ではどうして○○と答えたんだろう、B町では予想以上に深刻な声をたくさん聞いた、など、それぞれを比較・分析をすることができるからです。
先週のことです。鳥取県の国道9号線を空港に向かう県社協の車に乗っているときでした。交通安全協会の大書きされた標語が目に飛び込んできました。
「運転中 メール一文字 事故一生」
ほ~、です。なるほどです。今どきな印象です。交通安全の標語で今まで私たちがよく目にしていたのは「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」のような、かなりベタなものが多かったのですが、メールが出てくるなどというのは、今風ですね。
たしかに、あってはならないことですが、大型トラックを運転しながら携帯電話で会話をしている人も実際にはまだいます。しかし、運転しながらメールを打つというのは……それは事故になりますよね。携帯電話で会話するのには耳を使いますが、メールは目で見て打っているわけですから。
これが交通安全の標語になるほど、やってしまっている人が多いのですね。
まさに「ながら運転」ここに極まれり、ですね。
今回は「おやっ」と思うことを取り上げます。
私は常々、人間に備わる5感以外に、とてもアンテナ力が強いのが「第6感」ではないかと思っています。利用者(家族)の声を耳で聞き、つらそうな表情を目で観察し、お部屋や着衣の匂いを鼻でかぎ、車いすの重さや使いづらさを手で触って確かめる。
これらを総合して、「大丈夫かな?」「かなりつらいんじゃないか?」と判断していると思います。
その際に、どれだけ「あれっ?」「おやっ?」と、微細なセンサーで生活の変化などの予兆をキャッチできるか。これが対人援助職、とくに相談援助職の持ち味だと思います。
そういう意味では、私のタウンウオッチングもその一つです。
「あれっ、妙だなぁ」と感じること。それを素直な言葉(感想、印象などどれでも)にして、地元の主催者やケアマネジャーの方にとりあえず返す。すると「そういえばそうですねぇ。どうしてかなぁ」と相手も考え始め、やがて「それは多分ですね……」と発見や気づきがあったとき、それが「私にとっての気づき」にもなります。
「○○だ」の決めつけでなく、リラックスしてものごとを見ること。いつも心したいものです。
みなさんも利用者(家族)の方への訪問がマンネリ化していませんか? 素直な質問や疑問が「新たな発見・気づき」のきっかけになるかもしれませんよ。
ムロさんの写メ日記
鳥取県の施設管理者対象の「人材マネジメント研修会」の様子です。みなさんにグループワークを取り組んでいただいている様子です
会場となった鳥取県倉吉市の「未来中心」という会場。さすが、鳥取を意識した20世紀梨のカタチをしたドームが目印
そばには大きな石のオブジェがありました
土日はとてもにぎわうのが、このジャングルジム。これはすごいですね。イクメンのお父さんが、ついがんばってしまうようなスポットですね
7月某日、元百草台小学校を会場にした「東京都日野市ケアプラン作成研修会」の様子です。そのままの教室ですから、小学生の保護者の方を対象? にしているような気分になったり。とても熱心な一日研修会でした
ケアタウン総合研究所の第2期となる講師養成講座の中級コースです。愛知県岡崎市から来られた吉田Mさんです。なかなかの迫力で、2回目の模擬講義はとてもよかったですね
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第236号は「伝える力で議員をジャッジ!」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
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