「例え話」で「イメージ化」
今、テレビの某局で“1分間のちょっといい話”をやっていますね。タレントさんや芸人さんが、過去の人生で出会ったエピソード、先輩からかけられた言葉、思わぬ出来事で人生観が変わったなど、凝縮した話を1分間で話すというものです。
1分というと、原稿用紙にしたら350文字~400文字程度。案外少ないようですが、話してみると、結構な時間だったりします。
話題は変わって……
ケアマネジャーのみなさんの仕事は、単なるマネジメント業務ではありません。ケアマネジメントをわかりやすく説明するために「ケアとマネジメントを分けてとらえてみましょう」という言い方はしますが、みなさんの仕事のおおもとには「相談援助・相談支援業務」という基盤があってのことなのです(釈迦に説法ですね(^_^;))。
ですから、相談にのる際に、利用者(家族)のニーズやふだんはなかなか語れない本音、言葉にしづらい隠れたニーズを「傾聴法」という手法をつかって導き出すことになります。そのプロセスで「質問力」というのがとても効果を発揮することになります……。
さて、相手に質問したときに、どのように話してよいかわからないという表情をされたことはありませんか?あるいは、こちらが大切なことを伝えたいときに、どうしても理屈っぽくなってしまい、我ながら歯がゆいという思いをしたことは?
そんなときにとても頼りになるのが「例え話」です。
あるいはイメージ化、今風には「見える化」と言ってよいでしょうか。このノウハウを質問のなかに混ぜ込んで伝えると、聴き手はパッとひらめいて、すぐに応えてくれます。
例をあげてみますね。
「デイサービスがおっくうなのはどうしてですか?」の質問は直球です。もちろん、これで話せる人はよいですが、もう一歩、柔らかい表現にしたいとするなら……
「デイサービスがおっくうになる人には、朝起きるのが面倒だ、仲良くなれない人がいる、話し相手がいなくて一日が長く感じるなどの人がいらっしゃいますが、○○さんはいかがですか?」と2~3例を挙げると、相手も「実はね・・・」と話しやすくなります。このケアマネさんなら理解してくれるという安心感をもってもらえる効果が期待されます。
ここでのポイントとして、実際とまったく距離のある例でなく、1個ぐらいはこちらが予測しているような例を盛り込んでみるという方法もあります。ただし、それがわざとらしい(つまり恣意的にみえる)と「この人、わざと言わせようとしている」と思われてしまうので注意します。あくまで相手がイメージ化しやすいことが主旨ですから。
もっと簡単な例では通所介護のサービスの説明で、基本的な説明の後で、「食事とお風呂とお世話つきで一日過ごせる場所」という例え方もあるでしょう。相手によっては、「それにカラオケつき」(カラオケ好きの方に)、「男性の方同士で花札や麻雀もできます」(ギャンブル好きの方)など、先方に合わせた話し方を工夫します。
このような「たとえ話」の「小ネタ」をふだんからメモにし、ネタ帳?としているケアマネさんもいます。
みなさんも試してはいかがでしょうか?
ムロさんの写メ日記
小田原市ケアネットOHMYでのケアプラン作成研修会です。小田原市以外に湯河原や大磯からも参加がありました
講義の後、在宅と施設のケアプランをみなさんの前で「添削ライブ」している様子です。これがとても刺激的で、参加された方からは「目の前でケアプランがどんどん書き込まれていく様子は圧巻です」と感想が届いています
岩手県宮古市「ストレスケアとメンタルマネジメント」研修会の様子です。行くのに東京から片道6時間(^_^;)かかりました
終了後、夜は介護支援専門員連絡協議会のみなさんと懇親会でした
翌日は三陸海岸の名所 浄土ヶ浜を案内してもらいました
この後、限界集落を案内してもらいました。次回、限界集落巡りでの出会いをご紹介しますね!(^^)!
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第231号は「ケースの見立てと困難事例」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
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