質問力セミナー
今週は、連休のど真ん中は三重県の理学療法士会の定例学会での記念講演「チーム連携に強くなるコミュニケーション術」を話し、翌日の月曜日は名古屋で中央法規のセミナーでした。
今回の「ケアマネジャーの質問力」セミナーは、昨年の8月の大阪を皮切りに福岡・東京で開かれ、ようやく名古屋が3月22日に実現し、そして4月4日は仙台です(まだ席に若干の余裕があるそうですよ)
東海地域は日本福祉大学のケアマネジメントセミナーや愛知県社協・岡崎市・豊橋市や名古屋市、それに岐阜県・三重県で研修をかなり行っているので、「知った顔」もたくさんでした。でも半数近くは、私が初めてという方もいらっしゃいました。おなじみの顔やなつかしい顔の方すべてにご挨拶できなくてすみませんでした<(_ _)>。
今回は、全会場で書いていただく「チャレンジシート」から、みなさんの感想と小生のコメントを紹介します。
「質問のフレーズで、閉じた質問・広げる質問・深める質問のフレーズが大きな学びになりました。質問フレーズで返ってくる答えも違うことがよくわかりました」
そうなんですよね、質問は「心の扉」を開ける鍵のようなものです。質問のフレーズが相手の答え方に大きく左右しますから。質問の種類もたくさんあります。それに質問の組み立て方も。今回の経験を活かし、質問力の本で紹介したフレーズを繰り返し声に出して、身体になじませて下さい。きっと効果ありますよ!(^^)!
「質問のフレーズを考えて準備しておくことが大事であることに気づきました。今まではアセスメントシートにそって尋問に近い質問になっていました」
質問はいきなり浮かぶものではありませんから、「今日は○○と○○を尋ねよう」と、車の中や玄関前(あまりに直前過ぎますが(^_^;))で考えて、ノートにでも書きだしておきましょう(これ大事!)。
シートを埋めるような質問のやり方は尋問になりがちですね。なにせ、下を向きがちですしね。必ず相手の顔を見て進めましょう。
「利用者さんと関わる時に、どうしても頭の中でサービスと結び付けてしまい、本人さんの状態や思いをつかむことが大事だと再認識しました」
サービスありきになっちゃうと「誘導質問」になるので注意して下さい。利用者(家族)の「思い」の把握も、まずはつらさ・困り事から質問して、次にこれまでの暮らしを尋ねて、その中でも自分なりにこの一年でなんとか「取り戻したい暮らし方」を具体的に質問してみましょう。すると「思い」が抽象的にならなくてよいですよ。
「質問の方法によって、相手の気持ちを理解できることを知った。『答えは相手が持っている』ことを、ついつい忘れ、『こうだろう』と決めつけてしまっている事に気づいた」
人は質問されて、はじめて考えたり、○○の話をしてよいんだと思います。本人が望む暮らしは「本人の中にある」という大原則を忘れないでください。決めつけ・思い込みこそ要注意です。
「質問の切り口を変えることで、相手に不快に思われないやり方を学んだ。話題の持っていき方で、どんどんと話が広がっていくという可能性を知った。自分が苦手だなと思える方にも『興味』という視点で臨めば、自然と会話が弾むことも想像できます」
今回も「相手を好きになる姿勢でなく、興味を抱く姿勢で向き合いましょう」とお話ししましたね。初対面から好きになろうとすること自体に無理があります。また、関わって数年経ても「どうしても相性が悪い方」もいるものです。その時、興味を抱く姿勢で向き合うと新たな発見があるものです。その切り札の道具が「質問力」なのです。
今回、質問力のセミナーをやってあらためて、みなさんにとって質問力はかなり「使い勝手」の良いコミュニケーションの道具となりうることを実感しました。
4月4日(日)は仙台会場です。どのような質問に出会えるか、とても楽しみです!(^^)!
ムロさんの写メ日記
島根県主任介護支援専門員の全体写真です
最終日に昼休み、郷原悌二さんによる「気晴らし? ミニコンサート」が始まりました。曲目は昭和フォークの代表作「あの素晴らしい愛をもう一度」とアリスの曲でした(曲名、忘れちゃいました(^_^;))
名古屋・質問力セミナーでの2人一組で行った質問の演習風景です
このお二人は盛り上がっていました。私はストップウオッチで時間を確認しています
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第221号は「話すきっかけ・考えるきっかけ」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
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