メモと文章
長崎県で「記録と文章の上達術」を2日間バッチリとやってきました。今回は、東京でやっている2日間コースをぜひとも長崎で! という勝矢圭一さん(メディカルネットワーク教育事業部)の熱意で行いました。長崎はもちろんのこと、沖縄・宮古島から京都、山口、香川と、総勢62名の方々と学びました。
まずは会場にびっくり(^_^;)。何せ県営球場の会議室ですから、微妙にカーブしているんですね。F1のバンクで講義をしているようで、慣れるまでさすがに目に違和感がありました。
ケアプラン点検支援マニュアルのセミナーで紹介する「ありがちなケアプラン」を見せながら、どうして文章がパターン化するか、どうして時間がかかるかなどを分析し、その原因を講義するところから始まりです。
原稿を書く身ですので、普段やっているアセスメント研修やモチベーション研修とは違った「力の入りよう」に自分でもびっくりしたので、そこはセーブモードに配慮したり(^_^;)。
文章の基本的構造として「単文・重文・複文」の説明をします。もともと文章は固有名詞、人称代名詞と動詞などの述語、そしてその様子や名詞を説明する修飾語などで構成されています。
ふだん何気なく使っている言葉を整理し、名詞や動詞、副詞などバラバラなものを「一つの文節」にして、あとは「助詞・接続詞」などで「つなげる作業」をすれば、文章の一丁上がりというプロセスを説明しました。
そして翌日は、3人一組で演習です。
話し手が「私が忘れられない悔しいこと」を5分間ほど話し、聞き手はそのあと2分間程度、内容を深める質問をします。その間、聞き手はひたすらメモ書きをします。観察者はやりとりをただ見ています。
7分間経過したら、私が「はい、終了で~す!」と言い、そのあと5分間かけて「文章化」します。3人それぞれが、話し手は「私が言いたかったこと」、聞き手は「相手の言いたかったであろう本音」、観察者は「客観的にわかった言い分」を書くのです。
これをやるとおもしろいのが、話し手は実に主観的で、聞き手は実に自分流に理解・受け止め、観察者は客観的に把握できるものだということです。
文章の書き方もさることながら、まずは「しっかりと話せる」「しっかりと聞ける」ことから始めることも重要ということを、身にしみて実感してもらう演習を行いました。
2日目の午後の最後は、ケアプランの書き直し作業。作成者のケアマネさんMさん・Kさんに横に座ってもらい、彼らが書いたプランを私が再度ヒヤリングしながら、どんどん書き直していきます。それをプロジェクターで大写し、残りの60名が注視するというわけです。
これは圧巻のようで、みるみる利用者(家族)の意向が「生きた文章」に様変わりしていくのですから。
来年は、東京でもこの2日間コースをやる予定です。ぜひ読者のみなさんも参加してみてください。きっときっと、明日からのケアプランや記録を書くのが楽しくなりますよ。何より、新聞や人のケアプランを読むのが楽しくなります!(^^)!
ムロさんの写メ日記
11月28・29日の長崎で行われた「サクサク進む!文章と記録の上達術」の全体風景です
向かい合っているのが、「メモと文章化」のワークショップ。これは盛り上がりました
ケアプランの「書き換え実習」の様子です
講義のなかのパワーポイントの一部です
11月27日、長崎市のお隣の時津町・長与町合同ケアマネ研修会終了後の懇親会の写真です
時津町ケアマネジャー連絡会の中山会長です。とてもサポーティブな性格で、背広であっても腰のサイドバックが片時も離せないというディープな面もあります。いやぁ、実にユニークです(^_^;)
佐賀県中部広域連合のモチベーション研修会終了後に空港まで送ってくれた久保英樹さん。今は地域包括支援センターの一職員です
朝7時の丸ノ内線。私立のお坊ちゃま小学生2年生(多分)が、振り仮名付きの中国偉人伝を熱心に読んでいました。諸葛孔明や曹操について書かれている章で、「イノベーションに力を発揮した曹操」なんて解説を読んでいるんです。末はどうなるのでしょうね…(^_^;)
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第204号は「会議の技術」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
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