「基本スキル」を磨き直す
どのような仕事にも基本技術があるように、相談援助職のケアマネジャーにも基本となるスキルがあります。
この10月の試験に受かったからできそうなわけではなく、相談援助の仕事は実に奥深いものがあります。
先日、月刊『ケアマネジャー』4月号の「基本スキルを身につける」を読み直す機会があり、つくづく基本は大事だと思うことがありました。お読みいただくと、ベテランクラスの方にも参考となる内容が特集されています。
実は「基本の型」とは、過去のさまざまな技術の集積なのです。つまり、これなら大抵の人ならうまくいく「やり方」が集まっているものです。初めてラケットを握る人も、素振りという仮想練習で基本の型を身につけることにより、多少は失敗しながらも、やがてはコートでテニスボールを打ち返すことができるようになります。そしてあまり時間をおかずに、ラリーをできるくらいになります。
これも「型」を素直に身につけるからですね。そして、それが「型」のすごさなのです。
基本の大切さは、プロスポーツではとりわけ大切です。
プロ野球はシーズンが終わって年が明けると、まずは選手たちの自主トレーニングが始まります。そしてキャンプインとなり、監督・コーチのもとでバッティング練習・守備練習を行います。その基本どおりの練習にびっくりするほどです。プロですから、余程華やかなプレーを練習するのかと思えば、ひたすら基本に忠実なのです。
同様のことはサッカーの練習にもいえます。
レベルはそれなりにあるでしょうが、ドリブルやシュートなど基本的な動きとフォーメーションをしっかりとできてこそ、高いレベルがめざせるというもの。
その意味で、ケアマネジメント(居宅介護支援)という相談援助では、合格した以降は実務講習を受けますが、あれは基本中の基本。ほとんどは、事業所で先輩を見よう見真似するのが現実ではないでしょうか。
実際の場所は「利用者宅」が現場であるため、他者の目にさらされる機会が少なくなります。プロ野球のように実況中継されるわけでもなく、ビデオカメラで収録されるわけでもありません。
だからこそ、基本の型と相談援助のプロセスを「ブラッシュアップ」する機会を意識的に作らなければいけないと、常々研修会でも伝えています。
プロ野球選手やプロゴルファーなどは、調子が悪くなると必ず、収録ビデオをもとにして「肘が下がっている」「腰のひねりが遅い」「頭の軸がぶれている」などの振り返りが行われます。
相談援助職にもケアマネジメントプロセスに「ブラッシュアップ」を。冴えたスキルにさらに磨きがかかり、妙な癖も矯正されます。それを事業所でビデオカメラを使って実践的ロールプレイなどチャレンジしてみてはどうでしょうか?
ムロさんの写メ日記
五島市ケアマネジャー研修会
「チームケアと連携」をテーマにしたシンポジウムの光景
長崎県五島市のケアマネジャー連絡会研修の翌日に福江島を一周しました。ひたすら青い海でした
誰も住まなくなった空き家が散見されました
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第197号は「歌姫は105歳」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
コメント
今年の2月に主任ケアマネ研修でお聞きしたお話を思い出しながら読ませていただきました。
本当にどんな有名なプロ選手でも、基本の繰り返し、型のぶれの修正を毎日毎日していることを再確認です。
私たちの仕事でも同じですね。
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