報酬加算とケアプラン
9月も後半になりました。
みなさんはこの「後期ゴールデンウイーク」をどちらに行かれるのでしょうか?後期?と妙に思われる方もいるでしょう。なにしろ本来は5月なのですからね。
つい10年ほど前は春の終わりの時期しかなったのですが、祝日法(確か、こう言ったんでしたっけ(^_^;))が変わり、祝日が日曜日に重なると翌日が祝日扱いになり、祝日が1日おきにあれば、真ん中も祝日扱いとなるように変わりましたよね。まるでオセロゲームのようです。
そのあおりを受けたのが昨年のクリスマスイブ。12月23日の天皇誕生日が日曜日だったので、せっかくのイブが振替休日となりました。売り上げにも結構影響したことでしょうね。
さて、連休が長いとサービスを利用されない利用者の方もいれば、家族・親族の用事をこなすためにショートステイなどを利用される人も多く、苦労されたケアマネの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて今回は「報酬加算とケアプラン」をみなさんと考えてみたいと思います。実は、この間、介護労働安定センターと県社協の主催で静岡・愛知・宮城の3県で行いました(タイトルは「報酬加算をいかす介護経営」)。さてさて、報酬加算をどうとらえるか。
いくつかの視点があります。
その1は「今までやっていた業務がようやく仕事として評価されて加算がついた」という考え方があります。
その2は「報酬加算をつけるので○○の業務はしっかりとやってね」という厚労省の意向が反映しているという考え方があります。つまり、業務を「報酬」によって誘導するという高等戦術(ちょっと大げさですけど)というもの。
その3は「報酬加算をつけることで各事業所のレベルやケアマネのレベルを測定する」という、ちょっと意地悪な意図からくるもの。なぜなら、今回の報酬加算には「ケアマネジメント評価」がくっついているからです。その点で厚労省老健局から出ている「ケアプラン点検支援マニュアル」を自己評価に使うにあたっては、結構使い勝手がよいと思います。
実は、私が懸念するのは、居宅介護支援サービスは利用者1割負担がないので、「利用者(家族)の実感」がなかなかわきづらい点です。つまり利用者(家族)の側に「さすが加算をつけているだけのケアマネジャーさんだ、居宅介護支援事業所さんだ」というのがわかりづらいので、せっかくまじめに業務をこなしていても、その評価が得られにくいのではないかということです。
そしてもう1つは、加算の根拠となるケアプランや居宅介護支援経過記録、そして個別サービス計画となっているかという点です。今回、とても話題になった「独居加算」と「認知症加算」。中山間地のひとり暮らしの利用者で独居&認知症はけっこうな数いらっしゃるので、それぞれに報酬加算をとる。それはとても大切なことです。
しかし、肝心のケアマネジメントの中味が伴っているかという点です。訪問回数が他の方より頻繁である、近隣の見守り・声がけ等がプランに位置づけられている、サービス事業者の個別サービス計画作成にあたりキメの細かい情報提供がされているなどなど…が「見える化」しているかがとても重要と考えます。
従来の流れのままに「あっ、この人は独居で認知なので加算をつけてもいいんですよね?」「いいわ、つけといて…」という会話が平然と交わされているのでは?加算の意味を考えずに、「決まりきったこと」「パッケージ化」しているのでは?という懸念です。
さらに訪問介護の緊急時訪問介護や通所介護の個別機能訓練や栄養マネジメント、口腔ケアなど、各サービスごとの加算項目もケアプランに「どのように記載・位置づけられているか」が今後は指導監査やケアプランチェックでも「着目される」点となるでしょう。
このブログを読んだり、各種研修会に積極的に参加する「質の高いケアマネジメント」をめざすケアマネジャーの皆さんを心配しているのではありません。むしろその真逆にいるような…。
加算として評価されことを自信として、その裏づけがしっかりしたケアマネジメントが実践されることがますます期待されています。
ムロさんの写メ日記
今年の山形県主任介護支援専門員研修は190名!です。会場がびっしりなので、私のパワーも相当に吸い取られました(笑)
四万十町の地域の方々を前に、地域福祉をテーマに講演しました
山形新幹線「こまち」車中の広告です。太陽にキス…ちょっとベタなコピーも、なぜかうれしくなってきます
山形駅前のお店で見つけた「懐かしいマッチ箱」です。でもバーコードがあるので最近のものなのですね
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第195号は「なつかしの原風景」です。ケアタウン総合研究所の公式HPではバックナンバーまで見ることができます。
コメント
「後期ゴールデンウイーク」秋の連休
最近は、「シルバーウィーク」と呼ばれていますよね。
後期高齢者になった知人の言葉から
長いこと敬老の日は9月15日だと思ってたのに、調子が狂うよ。
やっと、今年は敬老会に呼ばれたけど、9月のはじめだったからねぇ。
なんだか、休みばっかで、どこがお中日(秋分の日)だかわかんなくなりそうだよ。
そうですねぇ。
2002年まで9月15日が敬老の日。ハッピーマンデー制度ができて、2003年から9月の第3月曜日が敬老の日に。
この時に、高齢者団体からの反発が相次いで、2001年に老人福祉法第5条を改正。9月15日は「老人の日」、ここから1週間は老人週間だそうです。
ゆいゆいさん、詳しい解説をありがとうございます。
ハッピーマンデー制度って、ネーミングがいいですね。さらに老人週間とは…シルバーウイークより、格安高速料金のほうに世間の関心は集中していますね。
この二日間、ケアタウン総合研究所で開いた第5期となる講師養成講座に香川県善通寺市から参加された保健師のMさん曰く…
「休日や連休になると県外ナンバーの車がうどん屋さんの駐車場を埋めつくことが増えているんですよ。なんと秋田とか青森ナンバーもあってびっくりです。みんな分乗して来られるようです。わたしらはもっぱら平日ですね」
香川県と言えばタオル地かうどんで有名。たしかに地元で食べる讃岐うどんは絶品です!(^^)!
シルバーウイークと格安高速料金が地域経済にどれほどの波及効果があったか。連休明けのメディアの発表が楽しみです。
はじめまして。まだまだ未熟なケアマネです。
ひとつ気になりまして…
山形新幹線は、つばさ。秋田新幹線がこまちとなります。
地元なもので…。
またいらして下さいね(^・^)!
みーこさんへ
そうでした、山形新幹線は「つばさ」でした。(^_^;)
いえいえ、地元だからこだわるのですね。
こうやって間違い探しをしていただけるのは、それほどに読んでいただいているということですね。
みなさんに感謝です!(^^)!
静岡にて・・・
高室さんの著書:ケアマネジャーの質問力読ませて頂ました。
これまでアセスメントについて苦手意識の中、本人にどのように聞きアセスメントをしたら良いのか分からずに自己流で今まで走ってきました。
本を読み終えて、目からウロコ!状態で今必死に勉強中です、先生は急がしい方とは知っていますが、是非私の住んでいる沖縄県石垣島に公講演に来てほしいです。
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