くさか里樹さんという漫画家
昭和30年代生まれの子どもならば一度は思い描いた仕事のひとつに「漫画家」があるのではないでしょうか。私もクラス1番?のマンガ大好き少年でした。いまならテレビゲームの鬼になっていたかもしれませんね(^_^;)。
さて、当時は手塚治虫(鉄腕アトム、火の鳥、きりひと賛歌等多数)、赤塚不二夫(おそ松くん等)、川崎のぼる(巨人の星)、ちばてつや(あしたのジョー)などが颯爽と活躍していました。一方、後々は青春のつらさや切なさを描いた永嶋慎二(「青春残酷物語」「フーテン」等)にもあこがれたものでした。
小学校3年生の高室少年は「ワシは漫画家になる!」なんて野望を抱き、日夜、暇があればマンガの書き写しをしていたものでした(結構うまかったですね)。
しかし真似るのはうまくても、オリジナルが書けないことに10歳の自分は愕然!(少々大げさ)とし、あえなく夢を諦めました。
以来、マンガは麻生首相よりも読んでいるかも?(さすがに20代以降は乱読はしていませんがね)。
さてさて、漫画「ヘルプマン」の作者くさか里樹さんとは、小誌「ケアコム」の対談と、全国老施協大会第6分科会のトークショーでご一緒しました。実は、岡山では大会の前日、ご一緒に2時間程度軽く食事(飲み屋ですが)をしました。マンガ談義あり、制作上の裏話ありで、とても充実した話で盛り上がりました。
そこでの会話です。
高室 くさかさんは、競輪、バスケットそれに介護と、とにかく狭い領域の読者を狙いますね。でも書きたいのは人間ですよね。
くさか 高室さん、わかってくれますか? 私、どんな世界でも人間関係を書きたいんです。介護って、究極の人間関係じゃないですか。
高室 でもウンチやおしっこと、ディテールに凝りますねぇ(笑)。
くさか 私、そういうことに全然抵抗がないんですよ。でもこれがリアルに描いているから、テレビになりにくいみたいです(笑)。
話し方は、高知の「姐御」風でとてもラフです。
ご本人はさらにこうとも…
「ネーム入れ(つまりコマワリとセリフ入れ)が一番楽しくて、絵を描くのが最もしんどい作業なんです。あんまり好きじゃない。下手ですしね(笑)」
とおっしゃる。
ところがこれはご謙遜で、このリアルさは、決して下手では描けません。時に描かれるリアルなスケッチは、実にうり二つですから(確かにヘタウマ系をウリにする女性漫画家も多くなっていますが)。
テーマがテーマだけに、やはり書き上げるには相当のエネルギーを使うようです。自分のモチベーションを上げるために、時には場所も転々とするそうです。
「カラオケボックスで2枚描いたら1曲唸る(笑)なんてね」
それほどに、家庭介護の現場や虐待のひどさを描くのは、身も心も削るような作業と思った次第です。
老施協のシンポジウムでのことです。
ひととおり話された最後に、「ではシンポジストのみなさんからひと言」とふった際に…
「皆さん、介護のイメージを変えるのは簡単ですよ。感動、感動を伝えることなんです!!!」
というメッセージにびっくり。その声の大きさだけでなく、熱い思いを伝えるくさかさんのパワーに、漫画家を超えた1人の女性の「強さ」と「介護に関わる人たちへの愛」をみた思いでした。
ちなみにご本人は、自分の名前を「草刈り機」と照れながら紹介される、洒落っ気のある漫画家さんです。
ムロさんの写メ日記
くさか里樹さんとの飲み屋でのツーショット
くさかさんが即席で描いてくれた小生の似顔絵です
くさかさんとのトークイベント
昨日(25日)、浦安市での「サービス担当者会議の開き方・進め方」の研修会。なんと会場が元シネコンの映画館内!。声の響きは最高、椅子もゆったり。ただワークショップには難が(^_^;)。すごく話しやすい会場でした
先週訪れた大分県臼杵市の「二王座歴史の道」です。とても素敵な石畳みで、平成5年の都市景観100選にも選ばれたそうです。ちょっと感激ものでした
今週のメールマガジン「元気いっぱい」第154号は「会議の魅力と魔物退治」です。ケアタウン総合研究所の公式HPでも見られます。
※施設向けメルマガ「ケアコム」第5号が先週、発信されました。
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