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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

ケアマネジャーの平均年齢

 今回はケアマネジャーの「平均年齢」についてです。
 全国の現任ケアマネジャーの研修会では、実感として(さすがに年齢に関して「では、50代の方は手を上げていただけますか」とは質問できませんから(^_^;))、40代の占有率が5~6割でもっとも高いようです。50代前後も3割程度でしょうか。60代は5%程度はおられるようです。昨日の静岡県H市でもいらっしゃいました。もちろん30代も約2割程度でしょうか。

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 さてこれが、更新研修になると様相は一変します。これだってあくまで実感ですが、「○○県も平均年齢が高いなぁ…」という印象をまずもちます。更新研修の対象の多くは介護保険スタート時~3年以内に取得された方々で、いわばベテラン級といってよいでしょう。
 ところが…実は現任でされている方は6割程度でしょうか? そうでない方々は、かつて現任の人もいれば、ずっとやっていない方、つまりペーパーケアマネさんまでいらっしゃいます。
 要は、介護保険の盛り上がりのなかで自ら(業務命令の方も?)取得された方が、今後も現任でするかわからないけど、「とりあえず続けておこう」「いつ○○の施設にも介護支援専門員が必置になるかわからないから」と、将来への保険として更新される方もいるようです。印象として管理者級の方も多いですね。

 ですから平均年齢はグッと上昇します。40代かなり後半?の層から50代までが5割程度ではないでしょうか。
 「最近、忘れっぽくありませんか? たとえば…」という老化ネタへの反応が早い。かつパソコンで肩が凝る、二本指で打ち込んでいる、文字が見えにくい、老眼でピントが合わないなど、ケアマネの高齢化(老朽化ではありません)についての話題もとても盛り上がり?ます。男性も、60代の方が確実に5%はおられますね(多分、現役の医師の方も含まれているような)。

 ですから、講義のスタイルも変えることに。まずはスピード。多くの情報量をマシンガントークのように話すと「?」という方がいるので、ゆっくりとていねいに話すようにします。もちろん用語などにも気を配り、かなり言葉を選びながら話すことに。さらにICFを知らない方もいますので、補足説明をさりげなく行い(ていねいにやると、現任の方は「何を今さら」となりますしね)ます。
 そしてトイレも重要ですね。私の場合、90分程度で一回休憩ですが、その頻度を短くすることもあります(集中力もちょっと途切れがちで、今にも失神か遭難しそうな方もいらっしゃったりして)。

 このように更新研修では「高い平均年齢」を感じる私ですが、さて、受講されている皆さんはどう感じられますか?
 10年後、50~60代がケアマネジャーの圧倒的な年齢層になるかもしれません。そして元ケアマネで認知症となった方が、グループホームで利用者相手にアセスメントをやっていたりして…(^_^;)。

ムロさんの写メ日記
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大分では、ホーバークラフトで空港に行くのが最短コースです。水しぶきをあげながらスタートする瞬間です

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ホーバークラフトの発着所の風景です。なんとも、このちょっとさびれた感(ソフトクリームの置物とか)が郷愁をそそります。次回の『釣りバカ日誌』では、この場所にハマちゃんが降り立つそうです

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東京のケアマネさんから送られてきた写メールです。今回は柿のヘタです。秋の訪れを感じさせる写メです

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コメント


 自分自身の年齢を感じる、まさにそのとおりです。
 50代になり、老眼鏡は手放せなくなりました。ケアマネの仕事は、コンピューターでの書類作成が欠かせない、嫌いじゃないけど、ホント肩がこるし、目もかすむ。
 物覚えも悪くなって、若いスタッフから指摘され、本当に若年性認知症になったのではないかと思えることも。体力や気力も、気持ちはあっても、体がついてこない事実。できたことができなくなる不安とあせり。
 年を重ねていくことは本当に難しい。そう考えると、利用者のみなさん、よくここまで上手にお年を重ねていらっしゃいましたね。の思いがします。


投稿者: おねこねこ | 2008年09月18日 09:32

 お疲れ様です。先生は多忙な日々でしょうね。
 私は昨日でやっと専門I研修が終わり、講師の先生も、1時間から1時間半に1回は休憩タイムを設けてくださいました。集中力もなくなり、悲しい。
 あたりを見渡しても、40代から50代の平均年齢でした。パソコンで書類を作る事が多く、老眼鏡片手に目はしょぼしょぼ。物忘れはしてくるし…利用者さんのこと、言えないよね?(仲間と笑う)。
 体力も気力もなくなってきた今、いつまで続けらてるのかな?月1回訪問が始まり、楽しみに待っているよと言われ、反対に元気をもらっています。


投稿者: ひーちゃん | 2008年09月18日 23:11

おねこねこさんへ

 昨日、岐阜県の介護支援専門員協議会のモニタリング技術の研修会でした。そこでもこの話題を出したところ、結構うけまくりで。さらに終了後、理事の皆さんとお茶会。
 「先生、私、パソコンの前で固まってしまうことが多いんですよ。打つのは時間がかかるし、頭の中は整理できないし。だから、ずっと考え込んじゃっていたり。パソコンが2台しかないので、他のケアマネさん4人の視線が痛かったりして(笑)」
 「やっぱり記憶はだんだんアテにできなくなっていますね。だって思い出せなませんもんねぇ」
 いやいや出てくる出てくる…そろそろ仕事のために、ふだんから体力作りにジョギングなんかも必要ではないでしょうか。
 年齢や人生経験は厚みが増しても、能力の厚みは加齢とともに薄くなりがち?かも。だからこそ、日頃の心掛けが大切と思う今日この頃です。
 あせらず、無理せず、がんばってください!(^^)!


投稿者: たかむろ | 2008年09月19日 10:07

 ケアマネジャーの平均年齢ということで、私が日頃から感じていることがあり、思わずコメントしたくなり、投稿しました。
 私は、ケアマネジャーでは少数派であろう30代です。周りに同じくらいの年齢のケアマネがいない、残念な環境にあります。
 子育て中なので、大変苦労しました(4歳になり、だいぶ手が離れたので、過去形です)。子供の熱で急に休まなければならなくなることも、小さい頃はしょっちゅうです。自宅に帰ったら、子供が寝るまで自分の時間はなし。残業もできない。仕事は、どんどん溜まっていく(ケアマネという仕事だけではないですが…)。
 この仕事は、子育て中は、しんどいなと思うことはしばしばです。職場環境は悪くなく、皆さん主婦を経験した方なので、暖かいのですが…。自分自身に余裕がないので、十分に仕事ができない自分にストレスを感じてしまいます。
 同じような環境で私も頑張ってるよ、みたいな話ができるといいなと思ってしまうわけです。子育て中のケアマネジャーってどのくらいいるのかななあなんて思うときがあります。


投稿者: くーちゃん | 2008年09月27日 13:07

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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