働きがいのオーラに包まれて…
この1年間ほど、介護の人材不足がメディアで報じられることがとても多くなっています。
あるテレビ番組です。食事介助する職員と利用者の姿を、ドキュメンタリー調にカメラがとらえます。
「いま、現場の介護崩壊が始まっています」
深刻なナレーションがかぶり、介護現場の悲惨さを視聴者に訴えます。
介護の厳しい現実と社会的なサポートを訴える良心的な番組も、そのインパクトは想像以上です。国会で問題になるくらいに注目を集める一方で、「将来のない大変な仕事ならもうやってられない」「娘は高校の福祉科にいるが、進路は別の就職口を探すように勧めたい」など、介護現場から働く人が「逃げだす」「選ばない」きっかけになっている事態にまで進んでいるといいます。
ケアプランチェック、やってます?
この7月11日に厚労省老健局から「ケアプランチェック支援マニュアル」が全国の都道府県に通知されました。これは昨年度、介護保険適正化事業の一環として年度末までに出されるとリリースがあり、関係各位から「どんなもんやろう?」(ちょっと関西弁で)と注目を集めていたものでした。
総ページ約100頁(A4サイズ)という堂々たる文量です。現場の介護保険課や地域包括支援センターの方々がどのような感想を持たれているか、政令指定都市や知り合いの方々にヒヤリングしました。
「とても具体的で使いやすい」「業務の振り返りに質問形式がわかりやすい」と好感する向きもあれば、「これを形式的にやられてしまうと現場はたまらない」「保険者や地域包括支援センターの力量が問われますね」という、歓迎しつつも先々の不安や事態の推移を心配する声ありのようです。
この中身の論評については後日にするとして、介護予防プランでも今も続く「ケアプラ点検(チェック)」という言葉への「嫌悪感?」について考えてみたいと思います。
研修講師養成講座
今月の2・3日、ケアタウン総合研究所では「研修講師養成講座」(短期コース)を2日間行いました。ロールプレイも行う実践的な内容なので、最少枠の15人としました。
通常のケアマネジメントセミナーは関東近県から受講されることが多いのですが、5月に案内をリリースしたところ、なんと6月には定員いっぱいとなり、キャンセル待ちがでるほどに。
この講座は、北は札幌から、南は九州の熊本・沖縄までの参加でした。
1日目、全体講義の様子です
施設見本市
先月27日の日曜日。東京・有楽町の東京フォーラムで、厚労省と全社協の共催で「福祉人材フォーラム」が開催されました。
そのお隣で「福祉の仕事 就職フォーラム」(東京都・東社協共催)が開かれ、新卒の学生と転職?希望の職員風の人が集まっていました。要するに施設見本市ですね。
介護人材不足がメディアでも報道されたせいでしょうか、あるいは広報不足が影響しているのか、心なしか閑散としている印象でした。これを福祉現場の魅力の落ち込みの反映とみるのかどうか。