「予後」ってわかります?
専門用語が世間では非常識だ! とお叱りを受けることはよくあります。直近では「後期高齢者医療制度」です。高齢者を前期と後期で分けることはけしからんという声が全国で上がりました。医療制度として高齢者を分けることそもそもの根拠が不明確であり、正直、私も納得がいきません。
それと、もう一つが、前期と後期の区分けの表現の件です。これだけ長命になった日本人ですから、前期(65歳~74歳)だけでなく、途中に中期(75歳~84歳)があり、後期は85歳~という3分割の表記もいずれ必要ではないかと思ったりします。
さて、昨日7月8日付の朝日新聞朝刊の1面に「医療難解100語言い換え 国語研 来春までに指針」の記事が掲載されました。
「予後は6か月です」
「腫瘍マーカーが下がったので、化学療法が効いている」
これらの医療用語が患者・家族にわかりづらいというアンケートを受け、国立国語研究所が「患者がわかりづらい医師の言葉100語」を選んで、言い換え作業を大々的に行うというのです。選ばれた用語の「予後」「QOL(生活の質)」「寛解」「合併症」「浸潤」など、専門職にはおなじみの用語のオンパレードです。
確かに腫瘍マーカーといわれると、なにかサインペンのようなもので計測するという印象だったり、化学療法は主に抗がん剤治療のことなのに、なにかコンビナート?を連想させたり。ケアマネジメントの研修でも、利用者(家族)にわかりやすい表現といいながら、心構えや努力目標ばかりで、実際の「言い換え表」などを作る動きはありません。今回も医療の側からのアクションでなく、国語研究所からというのがミソです。
ケアプランにも専門用語が氾濫し、「下肢筋力、可動域、口腔」などなどの文字が躍っています。各都道府県にある介護支援専門員連絡協議会で、このような用語言い換えワーキングチームを作って作業に着手すると、会員のケアマネジャーの皆さんに大変喜ばれるではないかと思います。
この国語研の指針が、ケアマネジメントの現場での専門用語の使い方になんらかののよい刺激となるのではと、小生なりに楽しみにしています。
ムロさんのデジカメ日記
先日、京都の錦市場に行ってきました。京都出身ですが、なんと記憶をたどると、ほぼ30年ぶりでしょうか。神社の前の黒牛の前で。大勢の人に触られて金色にテカテカ光ってました
お座りしたペコちゃん人形は初めて見ました
寺町通りから一本入った通りのカフェ。古着屋の多さにはびっくりです
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コメント
何気なく使っている専門用語。それが「わからない」といえなくて、雰囲気のまま理解し返事をしてしまっていることも…
それは、利用者もスタッフも同じことでは? その用語ひとつで、本当の納得や理解が得られていなかったり…
難しく感じる言葉をわかりやすく表現し、説明できることが本当の専門家なのでしょうね。
自分の立てたプランに「下肢筋力の向上」「口腔機能の低下を防ぐ」という言葉が並んでいないか、チエックしなくちゃ☆
ペコちゃん、いいですね~ 街中で先生に見つけてもらったペコちゃん、きっと喜んでるはずです(^^)。
京都の黒牛いいですね☆ネットに「命にかかわる内容にも関わらず医師と患者で意思疎通ができていないと」あり、言葉の難解さや誤解は困りますよね?考えさせられ、患者が分かりづらい医師の言葉100語の中にケアプランが有りました。
利用者さんにとってはなんですかと聞く方もいます。福祉の中には、専門用語だらけで仲間同士ではわかっていても利用者さんにとってはわからない事が多いので、ふりかえりたいと思います。
さて、先日大阪に行き道頓堀のくいだおれ人形の周りには写真を撮る人やお土産を買う人で賑わっていました。
医師の用語は確かに違和感がありますね。
しかし、他にもやたらに横文字、日本語とは思えない文字、高ビーな態度、笑顔のなさ等々、列挙したらキリがないほど感じている人は多いと思います。私は、反面教師として我が振り直せと受け止めています。
ある高齢者に言われた言葉を思い出しました。
「お前は日本人だろ! 日本語で話せ!」
確かに、介護の世界も横文字のオンパレードです。ケアマネジャー、ケアプラン、デイサービス、ヘルパー等々、普段当たり前のように口から出る言葉も横文字ばかり。
介護支援専門員、介護支援計画、通所介護、訪問介護員等々、日本語で説明していたら明らかに「わからない」という表情をしているのに、「わからない」ということを言えなくなったストレスを他の問題にすりかえて文句を言い始めました。
相手の理解度・力を見極めながら会話をするという基本を思い出させる出来事でした。
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