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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

時は金(かね)なり、金(きん)なり?

 詩人・谷川俊太郎氏の『谷川俊太郎の33の質問』(筑摩文庫)の中に「あなたは金、銀、鉄、アルミニウムのどれが好きですか」という不思議な質問があります。
 私はコミュニケーションの研修会で、この質問を参加者に投げかけてみます。すると、圧倒的に多いのがやはり金で、2割が銀、ごく少数派にアルミニウムの人がいて、鉄はどこでも皆無です。

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 どうして金なのでしょうか?
 「ゴージャスですからね」
 「お金に換金しやすい」
 「だって一番だから、金です」
 「肌荒れしないので」
 この回答は、着眼点が異なる点で非常におもしろいですね。ゴージャスは「見た目」、換金は「用途」、一番は「社会的評価」(例:表彰台、メダルなど)、肌荒れは「実用性」。金といっても、選ぶ理由は人それぞれ。もちろん、2つの理由がかぶったりすることもあるでしょう。

 さてタイトルの件です。ことわざでは「かね」とよみますが、ここでは「きん」と両方で考えてみたいと思います。
 小学生の頃、7月になると夏休みが待ち遠しかったのに、いざ始まると楽しいのは最初の1週間で、お盆過ぎにはすっかり飽きちゃって、登校日が待ち遠しいものでした。子どもの頃の時間は「流れ」が遅いように思ったものでした。だから案外と退屈で、夕方になると大川に行って釣りをしたものでした。
 時間の「流れの感覚」は、年齢を分母にもってくるとわかりやすいのかもしれません。つまり、8歳の頃は8分の1だからけっこうゆったり。でも30歳になると30分の1で忙しくなり、50歳になると50分の1でさらにスピード感が出てくる(どちらかというと後がないという実感だったり)。
 「やることが多くて、時間がいくらあっても足りない」という時間欠乏症候群にどっぷりと浸かってしまうのもしょうがないのが、30~50代の頃ではないでしょうか。

 「時は金(かね)なり」は、時間とはお金のように大切なものであり、時間の提供はお金になる(時間給)とも考えてみたり。
 時間が「お金」のように貴重に思える人もいれば、「お金」を出してでも買いたいと思う人がいます。もちろん時間を浪費している人も。もったいないですね。

 では「時は金(きん)なり」と読んでみるとどうでしょう。時間とは人生そのもので、輝いているものでありたい。時には他人に売ることで換金ができて、そして一番大事なもの。さらに時間は、使い方次第で充実度が異なる。仕事、映画、語らい、読書、趣味…とても自由な使い方ができるのが「時間」という解釈はいかがでしょうか。

 「かね」にするもの「きん」にするのも本人次第なのが「時間」なのでしょうね。

※メルマガ「元気いっぱい」では「時は金、銀、銅なり?」としましたが、タイトルを変更しました<(_ _)>。

ムロさんのデジカメ日記
今回は季節柄「紫陽花乱れ咲き」です。各地から届いたいろいろな紫陽花をご堪能ください。
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コメント


 「時間欠乏症候群」にどっぷりと浸かっているのは今の私です! どうも、時間の使い方が下手で…
 それと、「忙しい」のは嫌なのだけど「忙しい」といってることで安心して、そして肝心なことが出来ないことから逃避してたりもして…
 勉強したいと思って買ってる本。読めないのは忙しいから… と逃げていましたが、いつもバッグの中に入れておいてちょっと空いた時間に読むようにしてみようと思いました!
 平等に与えられてる時間ですものね。使い方を工夫できると、もっと充実した毎日になるのでしょう!!!


投稿者: ひまわり | 2008年07月05日 22:16

 高室先生こんばんは☆先生のブログ楽しみにしています。
 時間はとても大事ですね。仕事や家事や親の介護で、毎日が早い~タイムスケージュルで動いています。
 私はそんな中でも、気の合った友だちと月に1度は続けているのが、遊びに行く事です。
 銀座に映画を見に行ったり、最近では京都、神戸に行ってきました。忙しいけど、オンとオフの心の切り替えをする事により、明日からまた頑張ろうという気持ちになれるような気がします(^-^)
 今日は東京大神宮に行き、七夕の短冊にお願い事をしたり夜になるとほたるがとぶそうです。


投稿者: ひーちゃん | 2008年07月06日 00:00

ひまわりさんへ
 ついつい「忙しい」と言葉にすることで、多くのごめんなさいを帳消し?にしてしまっていることってありますよね。忙しい日々を、いかに忙しがらずにこなしていくか。よくある涼しい顔で仕事をパキパキとこなす人でしょうかね。
 小生も、本はいつも数冊はバックに入れています。移動中が大切な読み込みの時間ですから。でも、1ページも開かずに帰宅することも。ただの持ち回り作業だったのかと落ち込んだりしますが、せめて本の重量でも頭や身体?に浸透すればと勝手な期待を抱いています。

ひーちゃんへ
 仕事に家事に介護ですか。それは矢のように時間が過ぎていくことでしょうね。そのなかで月に一回のマイタイムを持たれているとのこと。気分転換というより、心のオフタイムですね。
 自分がどんなことでリラックスできるか、よーくわかっている人は自分をメンテナンスできる人です。もちろん年齢によって変化します。

 さて皆さんも、音楽やDVDなんかで気晴らしもいいのでは?インディジョーンズを見るとワクワクする、宮崎アニメを観ると心がほんわかするなど。RPGのゲームもいいかも。要するにインドアとアウトドアで持っているといいですよね。
 ブログへの書き込みがストレス解消という方もいますしね。
 そうそう、ご覧になっている皆さんも気晴らしに書き込みしてみてください。むずかしい文章より、肩の凝らない携帯メール感覚で十分ですから。ではでは、お待ちしています(^.^)。


投稿者: たかむろ | 2008年07月07日 19:49

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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