リスクとクライシス
施設のリスクマネジメントについて講義をする機会がありました。その内容は主に、転倒事故と虐待について。
約3時間の講義とワークショップ。高齢者施設だけでなく、障害者更生施設の職員もいて、視点の違いになるほどと思うシーンもありました。
ブログ読者の方々は、リスクとクライシスの「違い」ができているでしょうか? 私は、その説明を「みなさん、地震を想定してください。地震の避難訓練や転倒防止金具の設置などがリスクマネジメントです。地震発生時の避難誘導や消火活動がクライシスマネジメントです」とします。
要するに、リスクは危険因子(危なっかしい)、クライシスは危機因子(危ない)です。リスクを発見し、発生するであろう事故を想定することで、その被害を最小限にする一連のプロセスをリスクマネジメントと呼びます。
「うちの施設職員は事故を起こさない」ではなく、「事故は起こる」という発想(これがちょっとしんどいですが)で予防策を行うことがポイントです。
転倒事故予防も虐待予防も、「まさかそんなことはない」「ありえない」ではなく、「起こりそうだ、起こっているのでは?」「ないのではなく、見えていないだけなのでは?」という視点であらためて振り返ってみる姿勢を大切にしましょうと、さまざまな事例をお話ししました。
みなさんもちょっと注意すると、いたるところにリスクマネジメントです。駅のホームでの指差し確認、厨房でのメニューの繰り返し、「一万円入りま~す」というスタバでの確認などなど。スマートでシンプルでさりげなく。よく考えられています。
ほかのサービス業などからリスクマネジメントを考えてみるのも参考になります。
ムロさんのデジカメ日記
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