取材の楽しみ
前回は対談の楽しみを書きました。対談は、約1時間というなかでの「異種格闘技」戦と申しますか、とても緊張感あり。テレビスタジオではありませんが、カメラが私たちを見つめていますから、ちょっとお行儀よくしなくちゃという心理が働きます。話されたことが原稿になりますから、仕上がりへの配慮は自然と働きます。
そこで今回は「取材」です。対談がテレビ的なら、取材はラジオ的ですね。身なりもそんなに気をつかわなくてよいし、何より、すべてを文字にする緊張感もないので、先方もとてもリラックスしています。もちろん当方も、本音ベースの話題も含めて、結構自由な話を振ることができます。
小生の興味津々の関心力(そんなのあるのかなぁ)と質問力がフル回転するときです。
先週、兵庫県老健総会の記念講演の終了後、神戸市の地域包括支援センター職員の5人の皆さんとご一緒しました。食事を交えてでしたが、とても熱心に話され、圧倒の3時間でした。
まるで人間曼陀羅?のような、地域の人々の生の生きざまがとてもリアリティあふれ、興味深い話がいっぱいでした。
その中のいくつかを…(仮名です)。
その1
「みっちゃん93歳、まきちゃん85歳の仲の良い姉妹です。妹さんが認知症で、いつも二人は手をヒモでつないで歩かれています。訪問すると必ず事件が起こって(笑)。1年前ですか、こんにちはと声をかけてもなかなか出てこられない。カツラが見つからない、とよっちゃんが大騒ぎなんです。現われたみっちゃんの頭にそのカツラが乗っていて。それもちょっとズレているんですよ。うしろから、『それあたしのや!』なんてね」
その2
「ちょっと物忘れのまち子さんは、お買いものが大好きで、大人買いをされます。でも財布をすぐに忘れるので、服のあらゆるところに小銭を入れたパンストを縫い付けていて、いざという時にそれで支払われます。10万円はあるんじゃないでしょうか」
などなど…関西のみなさんは話題が豊富で、また、その情景やその人になりきって喋る(別名:憑依する)ので、とってもわかりやすい(笑)。
山口組でブイブイと鳴らしていた元ヤクザの幹部の方への支援など、とにかく楽しい取材でした。
ムロさんのデジカメ日記
島根県主任介護支援専門員松江教室のみなさんとの記念写真
事例検討会のグループワークでの「名札」の工夫。これひとつでも雰囲気が盛り上がります
3月某日、埼玉県の社会福祉法人隼人会「特養まきば園」の職員約100人に研修。始まりが夜の7時で、終了は9時30分でした。すごく熱心でお疲れ様でした!(^^)!
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コメント
「人間曼陀羅」…ぴったりな表現ですね!
曼陀羅の図が浮かんできて、いろいろな方のお顔があてはまっていきます。。。
「打つ手なしの八方ふさがり」と感じた時には「人間曼陀羅」を思い浮かべることとします!
取材の中からのエッセンスをまた、メルマガで拝見できることを楽しみにしています。
利用者さんだけでなくその家族や、話してくださるケアマネジャーさんとお会いするといろんな方々がいらっしゃるなあとつくづく思います。
人間曼荼羅という表現がピンとこない方には、人間模様、人間交差点なんていうのはいかがでしょうか。いずれも、その人らしい「色合い」があり、どんな人にも多色刷り?の人間関係があります。
生きてきた年数の「個人史」をしっかりを見据えることを大切にしていきたいものですね。
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