家族を巻き込む
家族を巻き込むという表現があります。事例検討会などでよくみなさんが使われますね。
「遠距離に住んでいるからむずかしいです」
「介護に無関心っていうか、本音は親に関わりたくないようなんです」
その理由を挙げ出したらキリがないほど。それぞれの家族には事情がありますからね。仮に長女が熱心に介護していても、ほかのきょうだいが全く関わらないことってありませんか? この場合も「どうやって巻き込めばいいか」と悩むことに。
ここで考えてみたいのは「家族を巻き込む」という表現はちょっとエラソウな印象がしたり。主体はだれかというと、援助職側が巻き込む側だったりするからです。
でも、みなさんが言いたい意味は「家族に参加してもらう」ということ。「巻き込む」ではとても大層に聞こえて結構抽象的ですが、「参加」というとわかりやすくなります。
しかし、実際に「参加してもらう内容」を、皆さんがどれだけ具体的なイメージをもっているでしょうか? とかく身近で行う「三大介護」(食事、排泄、入浴)ばかりをイメージしていないでしょうか? もちろん、これらはとても大切かつ負担の大きいことですが、これだけが介護への参加なのでしょうか? 同居や近距離でないと介護はできないという錯覚や思い込みはないでしょうか?
研修会では、遠距離介護や身近にいられない家族を例に挙げ、「できる介護」をみなさんに考えてもらう機会をつくります。これがまたなかなか出なくて…。
そこで、いくつかの例をお話しします。
たとえば、日本中のどこにいても?できるのが、携帯電話を使った「声かけ」です。週に1回でも定期的にかかってくる「声かけ」と話し相手は、どれほど親としてありがたいことでしょう。実際に、介護用に親子で同じ機種を持ち、東京と熊本を親子定額プランで夜はずっとおしゃべり介護をしている例があります。
ファクシミリや手紙、ハガキを使った、声でなく「文字」による心の定期便(ちょっと大げさですが)もアリなどではないでしょうか?
ノリのいい家族?ならば、自分だけでなく孫なども登場させた「ビデオレター」もあるでしょう。
これらのキーワードは「離れてできる介護」です。
「家族がなぜ参加しないんだろう」
と悩むだけでなく、「どんなことなら関われるだろうか」と相手の状況に合わせて提案をし、一緒に考える機会を持つことが大切です。
そのチャンスが「サービス担当者会議」。家族の方に全体の様子を受けとめてもらい、できることを「ともに考える」機会になれば素敵ですね。
ムロさんのデジカメ日記
島根県浜田市で主任介護支援専門員の研修会を行いました。その会場となったのが「いわみーる」です。
島根県は東西に横長なので浜田市と松江市に分かれての開催。事例研究・検討のコマが終了した4日目の最後に撮った記念写真です。みなさん、充実の笑顔ですね。
3月10日、山口県介護予防ケアマネジメント研修会(約400人)に参加された橋爪克洋さんはなんと70歳!元国鉄マンで駅長もされたとのこと。定年後に介護福祉士を取得し、今バリバリのケアマネジャーです。「利用者の方と近いのでこの年齢が役に立っています」素晴らしい!
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コメント
高室先生、長期間にわたる研修会本当にありがとうございました。講義・演習ともズンと胸に響くものばかりでした。
先生のメッセージを真摯に受け止め、今の気持ちを忘れずに
(ここが重要ですねっ☆)頑張っていきたいです。
「巻き込む」という言葉、すごく抵抗があったのですが「参加」だととてもわかりやすくて皆が気持ち良く受け取れますね!
ほんの少しの言葉がいかに重要か… 改めて思いました!
田舎の学校の卒業生さんへ
言葉って、みんなが使うものですが、その人によって「使い方」や「受けとめ方」が異なります。だから、状況によってはとんでもない誤解(^_^;)を招いたり、あるいは励ましになったり。
皆さんの応援や癒しとなる言葉の紡ぎ手でありたいと思います。
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