「苦情」って嫌いですか?
主任介護支援専門員への研修では、リスクマネジメントを取り上げます。その際、まずは「苦情」をとりあげることに。しかし、このテーマを取り出すと、会場は「シ~ン」とします。どうしたのかな?と正直に感想を述べると、いつもノリのよいみなさんも、さすがに遠慮がち。
そこで次の質問を…
「苦情を言われた経験を話し合ってください」
と促します。
さすがに会場は、恐る恐るの雰囲気…
「自分に言われた苦情を話すのはつらいですよね。その場合は、ちょっと聞いた話だけど(笑)という表現を許します…」
場もなごみ、利用者さんから言われた、家族から言われた内容が語られます。多いのが、ヘルパーさんへの細かい注文だったり。
「次に、苦情を言った経験を話し合ってください。ただし、仕事以外です。プライベートを中心に」
するとどうでしょう。先ほどまでの沈痛な雰囲気はどこへやら。レストランで後から注文した人の料理が先に運ばれた、カレーの中に髪の毛が!、買った電気毛布がその日に壊れた…いやぁ、この手の話題になると、主婦の会話のようなムードが研修会場を包みます。
「その時、すぐに苦情を言いましたか? 店員さんはどんな対応でしたか?」
苦情を言いたくても我慢する人が多いこと、言う場合も相手の立場を考え、激怒するより抑え気味に言うこと、店員さんが事情を聞いてくれて謝罪をし、ていねいに対応してくれると怒りが収まること…などなどがわかってきます。
「苦情を言うのって、パワーを使いませんか?。実は、ご利用者やご家族の中にはかなり勇気をもっておっしゃっている方も多いのではないでしょうか?」
苦情ってフレーズだけでつらい気分になりますが、案外と不安からくる問い合わせだったりすることも。それを聞いていないから、やがて不満に。でもそこにいたるまでには「時間」がかかっているものです。聞き取りには「いつから」が大切と話します。
昨今の「偽装」?騒ぎや毒入り○○などで、お客様相談室は大活躍です。この苦情・クレームも、実は商品の不備や傷みを知らせてくれる「緊急情報」であったわけですね。さらには苦情でも、それを突っ込んで分析すると、一部の人々(例:高齢者、子ども)には使いづらく、商品改良の「情報」であったりします。
苦情を「利用者情報」ととらえ、サービスの質の改善の一助となれるような「受けとめ方」が大切になっています。
ムロさんのデジカメ日記
先週末、大阪にいました。梅田を歩いていたら、すさまじくインパクトのある看板が。さすが、大阪!これなら「買うて帰らな、しゃあないなぁ~」となることも?
岡山から瀬戸内海の本四架橋を渡って松山にいく道中の写真。巨大鉄橋から望む瀬戸の風景をデジカメしました。
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コメント
こんばんは☆ 二度めのお邪魔です…
連日の講演、本当にお疲れ様です。とっても学びになっています。ありがとうございます。これが身につくようにしていかなきゃ…と感じてます!
職場に帰って研修の報告をすると、同僚が「先生のお話は元気がでるからいいでしょう~」と、すごくと疲れた表情で話してました。
どうしたの? と訊ねると…いろいろな思いがあふれてきたようです。ちょっぴり、今日の研修が活かせたように思います。お互い笑顔になって帰路についた頭の上には、綺麗なお月様が凛としてかがやいていました。
そうそう、宿題をしなくちゃ!です。
明日もよろしくお願いいたします。
先生お元気そうで嬉しいです!! コメントのお返事有難うございました。
苦情!といえば結構好きで…自分は年齢とともに言う方向に走ってしまいがち。気をつけていますがすぐ熱くなってしまうので。熱い熱い選挙も終わり…ようやく町の中が静かになりました。
来年度に向けてまた忙しくなりつつあります。来週はリフレッシュ休暇をとりお隣の国へ行ってきま~す。先生もお体に気をつけて。
梅雨時頃にお会いできそうで嬉しいです。
Noriko さんへ
そうですか、早速の実践、成果があったようですね。すぐに実践され、小生もうれしいです。
ひとは「どうしたの?」と問いかけられるから、「実は…」と回答ができるもの。本音がしゃべれるもの。じつは質問によって気配りや愛情を示すことができるんですね。
hida-kobajun さんへ
いいですねェ、計画的にリフレッシュすることは、長い職業人生にはとても大切です。あのマラソンだって、水の補給もするんですからね。飛騨は今日も吹雪いていますか?でももうすぐ春ですね。
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