性差アセスメント
昨年から、アセスメントの研修をする際には必ずICF(国際生活機能分類)の説明を約1時間とるようにしています。4年ほど前はとてもブームになって、あちこちで研修会が行われていましたね。
今は常識になった?ようですが、まだまだICIDH(国際障害分類)の視点でアセスメントをしている人を見かけたり、ICFを「ポジティブケアプラン」なる言葉でまとめちゃっている人もいるので、これはマズイと思い、「国際生活機能分類」(世界保健機構編 中央法規刊)をもとに講義をしています(これが結構「ようやく理解できました」と感想がくるので、うれしいやら驚くやら。基本って大切ですよね)。
そのなかで、あえて私が熱くなってしまうのが「個人因子」のところ。生育歴、生活歴、教育歴、職歴などなど、個別ケアの基本になる項目が並んでいるので事細かに解説しますが、そこで声を大(笑)にして説明をするのが「性差」です。
介護する層も、8年前の介護保険制度スタート時とは様変わりして「4人に1人が男性介護」の時代になりましたから、次のような質問をします。
「この中で、男性高齢者がわからない、介護している息子とどうかかわっていいか戸惑うというケアマネさんは手を挙げてください」
会場の9割を占める女性の、ほぼ全員が手を挙げます。要するに「男性がなぜそのような行動や態度をとるのかわからない」ことだらけのようです。
これは、実はとても深刻なことです。
私の印象では、どうも「高齢者」という枠や「脳梗塞、糖尿病」などの疾患別の枠、「一人暮らし」などの暮らし方の枠にはめこんで、性差による「違い」や「大変さ」についてはあまりみようとしてこなかったように思うのです。しかし、虐待事例の相談では、夫か息子は加害者として登場しますから、わからないといって頭を抱えていても解決の糸口は見えません。
小生もずいぶんと「男性」として生きてきたので(笑)、ムロ先生版「男のアセスメント、女のアセスメント」を今年は全国で語っていこうと思います(ちなみにこの手の話題はメチャメチャ盛り上がります)。
下の図で、男性の側にどんな用語が入るのか、皆さん想像してください。
ムロさんのデジカメ日記
埼玉県所沢市のMニュータウンまちづくり協議会が、シニア男性を中心としたボランティア活動として「買い物定期便」を始めています。毎週水・土の午前10時から90分間運行。スーパーから自宅までの往復便で、利用料金はなんと30円!という安さ。
偶然にも乗り合いの瞬間に遭遇し、思わずシャッターを押しちゃいました。
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