ホントウのものとニセモノpart4
2011年02月24日 09:30
ふーさんはテーブルに向き直ると、煙草に火をつけた。
ぼくは「食べていいですか?」と言ってから、冷えてしまって一つ残っていた軟骨を口に放りこむと、口を開いた。
ホントウのものとニセモノPart3
2011年02月17日 10:00
ふーさんは戻ってきて、おしぼりで顔を拭いている。皿に山のようにあった鳥の軟骨も残りわずかになっている。
ふーさん「お兄さん、お酒おかわり!」。ふーさんは畳に横になって、空になったコップを振っている。
ばび「もう少しぼくの話を聞いてくれますか?」
片肘をつき直して、ふーさんが言った。「ああ、いいぞ」
ホントウのものとニセモノpart2
2011年02月10日 09:40
ふ〜さん「お兄ちゃん! お酒と焼酎おかわり、それに軟骨と枝豆ね」
ばび「軟骨はちょっと焦げているところが、噛むと香ばしくてうまいですね。さて先ほど宇宙の真理について。まさに気の遠くなる話ですが、追求して行ってどこかに完璧に本当のことは存在しているのでしょうか? 苦労を重ねて努力して、ヒトが真理に至ることはできるのでしょうか? 大抵の重大な発見のきっかけは多く直感によっています。証明のためには後付けで膨大な努力が必要なのですが。夕日の沈む美しさを見て感動して、きっと世界は神様がお造りになったものに違いないと、感じる瞬間はありますね」
ふーさん「な〜るほど、分かるな」
ホントウのものとニセモノpart1
2011年02月03日 09:40
ふーさんとぼく(ばび)は「寒いから体をあっためよう」とばかりに、いつもの居酒屋「へそのごま」へ、くり出して飲んでいる。
店内はわいわいと活気があって、ぼくたちも酒とあてが運ばれてくるのを待ちながら、たばこを吸っている。暖房の効いた店内ではAKBの音楽が流れ、顔を突き合わせ、お互いのけむりの匂いを吸い合っている。