ネグレクト(part3)
2009年09月17日 11:30
なぜAは、両親への復讐に向かわずに、他人に対する「殺人ゲーム」に向かったのか。
それは「最後の最後まで母の愛情を求めていたから、理解を求めていたから、母には憎しみを向けなかったのではないだろうか」と、『あなたの子どもを加害者にしないために』の著者は言う。どうしても親への反抗ができずに、ヒトラーと同じように「虐待者との同一化」をしてしまった。被虐待者が虐待者になった。
ネグレクト(part2)
2009年09月11日 13:00
児童虐待には4種類あり、「身体的」「性的」「心理的」「ネグレクト(無視、放置)」がある。ぼくは主に「身体的虐待」「心理的虐待」を母から受けだが、これは「ネグレクト」に比べれば、相手にしてもらえるだけまだましだ。もちろんぼくは、母から極端な関心をもたれても、こころはまったく理解されないことを諦めていた。Aの受けたネグレクトは一見心理的虐待のようだが、心理的無視は相手の存在を認めた上での無視だから、心理的虐待ではない。
ネグレクト(part1)
2009年09月03日 15:40
『あなたの子どもを加害者にしないために』(中尾英司著、ブッキング)という本を読んだ。
「酒鬼薔薇聖斗」を覚えているだろうか? 最近少年院から社会に出たと、少し騒がれた。相変わらずモンスター扱いだ。この本はその酒鬼薔薇聖斗、少年Aの育ちについて細かく分析したものだ。この本は10年も前に出版されたが、その後絶版となり、Aと同じ年齢の加藤被告による秋葉原事件などが起こり、一見普通の家庭に育った子どもが犯罪者になることに対する、読み解き、「心の闇」を明らかにしたいと思う、多くの人によって関心が高まった。復刻されるまでは、中古で2万円もの値段で取引されていた本だ。
結論をいえば、少年Aは生まれついてのモンスターでもなんでもなく、親の育て方がつくったのだと。