ムゲンが就労支援に積極的でない理由
もともとムゲンは患者会から出発している。行政やワーカーや家族会など、健常者が音頭をとって作った作業所ではない。ずっと病者ペースということを言ってきたし、無理して健常者のペースに合わせる必要はないと言ってきた。
必要とされること
福祉の仕事は、人から必要とされたい人にとって天職かもしれない。援助が必要な障害者や高齢者に必要とされる仕事内容だ。もちろん、必要とされることに依存してしまう性格の人もいるだろう。これは共依存と呼ばれるものである。精神病のピア(仲間)ヘルパーもぼつぼつ出てきたが、のめり込み過ぎる人もいるようだ。
ワーカーの人たちに感じること
ぼくはワーカーの地区例会で事例検討をやるのに、生理的な嫌悪感をもってしまう。
主催者に説明を求めると、「みんなで事例を共有して知恵を出し合い、現場に戻って当事者にそれを返す」と、もっともらしい返事が返ってくる。ぼくには、本人には了解を取っているとはいえ、人のプライバシーを20〜30人もの他人が集まってああだこうだと話し合うのには耐えられない。もしそれがぼくだったら、絶対嫌だ。第一、1時間や2時間の又聞きの話で、当事者と心の交流もなく、その人の生きづらさを理解することなどどだい無理であろう。
長浜園児殺害事件について
10月16日に出された長浜園児殺害事件の判決要旨を、ぼくの文責で短くまとめました。少々長いけれど、目を通してほしいと思います。
寂しいということ
病者は家のポストをよく確認する。何も入ってないと寂しさを感じる。正月で休みが続いて、年賀状が1通も届いていないと、社会から完全に見捨てられたように感じる。
ぼくもせめて年賀状の返事が来ることを期待して、同窓会名簿などを引っ張り出して、過去に親しかった人に出したりしたが、返事が返ってくることはまれだった。それでムゲンのメンバーには、毎年全員に年賀状を出すことにしている。