新年明けまして、おめでとうございます

　新年明けまして、おめでとうございます。昨年は、このブログをお読み頂いた皆様に心から感謝すると共に、これから、お読み頂く皆様と出逢えることを心から楽しみにしております。

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　昨年は、色々な事がありました。出版を通じて、自分のわずかではありますが経験をお伝えする中で、お読み頂いた方々には、何か感じたり、考えたりして頂きました。今年は、過去の経験や産物をお伝えするステージは終了しましたので、活動の中で出会う人や物と、過去ではなくて、未来へとジャンプできるような内容のものをリリースしていきたいと思います。また、これについては、ご報告できる段階になりましたら、ご報告いたします。また、講演については、総勢7000人から8000人の方の前でお話しさせて頂くことができたことは、本当にありがたいことだと思っております。今年は、内容を伝える技術をさらに磨き、様々な立場の総勢１万人の方の前で、お話しすることが使命です。

　また、12月に埼玉で行った私の講演に来てくれた、難治性てんかんを持つ若い女性の方から連絡を頂き、年末にお会いしてきました。現在は、薬によって、発作はあまり出ないそうなのですが、見た目ではわからないため、発作が起きた際には、びっくりされるそうです。そうかといって、最初から、「難治性てんかんなんです」と伝えることによって、病状がわからないだけに、「大丈夫？」と常に気づかわれてしまい、いわゆる「普通」に人とコミュニケーションを取れなくなってしまっています。その方は、「普通に接してほしいんです」と嘆いていました。私はその方本人ではないため、わからない部分が多かったので、逆に「どんな人との出逢いが印象に残っていますか？」と聞いたところ、「自分の病気について、ある程度、わかってくれた上で、“普通に”褒めたり、叱ったりしてくれた人」と言っていました。この話を聞いて、根本的な悩みは、自分と同じものを持っているんだな、と思いました。そして、この方は、「同じような病気をもった人がいることを、世間の皆さんに伝えたい」という想いから、講演活動をしたいとおっしゃっていました。

　不思議と、このような講演活動をしていると、悩みは違うけれど、「声を上げて、自分の障害や病気のことを伝えたい」と、私の姿を見て、思ったり、感じたりしてくれる方がたくさんいらっしゃり、実際に活動を始めた方もいらっしゃいます。私の微々たる活動が、誰かの心を動かし、心に光を灯すことができているのは、本当に嬉しいことですし、何より、私がしたいことでもあります。

　今後の活動は、ディスレクシアについてのことだけではなくて、「ありのままの自分でいていいんだよ」ということをたくさんの人にお伝えしていきます。そのためには、ある程度、自分のもっている特性のことを理解してもらうことで、円滑に人と人との結びつきがうまくいく可能性もあります。その結びつきの源は、「思いやり」です。誰もがもっている「思いやり」という才能を引き出すような伝え方も本人たちは考えていく必要もあると思っています。もちろん、本人だけでなく、代弁者がいてもよいのです。「こういう、できない部分があるから支援してください」ではなくて、「こういう部分があるから、手伝ってください」と気軽に言い合える世の中になることを願っています。

　ところで、皆様は、このお正月はいかがお過ごしだったでしょうか？　私は実家に帰り、教員を定年までされていた親戚と昔の教育と現在の教育についてお話ししたり、新年の挨拶回りをしたりしていましたが、ほとんどは家族と一緒に過ごしていました。やっぱり、私の生きる源は、家族です。いつも、温かい目で見守ってくれている存在がいるから、色々なことにチャレンジできているのです。家族は、一番の私を作る基盤であり、たまに会って、自分の変化を確認する鏡のような存在でもあります。心から感謝しつつ、与えてもらった命、与えてもらった障害、育んでもらった恩を胸に、今年一年を歩んでいこうと改めて決意し、実家を離れたのでした。