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南雲明彦の「発達障害と生きるということ ~当事者からのメッセージ~」 2010年08月

障害を潔く「認めた」うえで、「諦めない」こと

 最近、障害の診断を受けて、そのしきりに主張される人と会うことがあります。私は、障害をもっていること自体は、事実ではあるけれど、プラスでもマイナスでもないと思っています。もちろん、それを全面的に主張することも大切なのですが、それを理解して頂ける方をどれだけ増やすことができるのか? ということを考えていきたいと思うのです。



“普通”でありたいという願い

 暑い日々が続いていますが、このお盆は、皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか?

 私は、このお盆は、中学、高校の頃の友人と数年ぶりに顔を合わせることになりました。7月7日のブログにも書かせて頂きましたが、8月1日に地元新潟県南魚沼市での講演が行われました。

 実は、その前夜、中学3年生の頃の学級担任の先生とお話をしました。私は、高校2年生の時に不登校になって以来、ほとんど、地元の皆さんと関わりをもつことをしてきませんでした。その後、私が講演活動等を始めて、メディアに出ているのを見て、現状を知った方がほとんどです。逆に、現在の地元の教育事情がわからなかっただけに、恩師との会話はとても貴重な時間でした。



当事者が持つ力

 いつの時代も、“当事者”は、最初に火を付ける役割を担います。

 1995年、東京HIV訴訟原告で当時19歳の川田龍平氏(現参議院議員)が、実名を公表したことで、この問題が数多くのメディアで取り上げられ、世間にも大きく注目されました。その結果、1996年2月には当時の厚生大臣であった菅直人氏(現内閣総理大臣)が謝罪し、和解が成立したのは、今でも記憶に鮮明に残っていると思います。



心のユニバーサルデザイン

 今回は、ディスレクシアという障害があると、具体的にどんな場所や事で、不自由さを感じているのか、どんな対処をしているのかを、日々の生活を振り返ってご説明させて頂きたいと思います。
 ただ、これは私と今まで出会ったディスレクシアをもつ人の例で、全ての人達に該当するとは限りません。あくまで一例として参考になさってください。



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プロフィール
南雲 明彦
(なぐも あきひこ)
アットマーク明蓬館高校
共育コーディネーター
1984年生まれ。21歳の時に自身が発達障害の一つである「ディスレクシア(読み書き困難)」であることを知る。その後、「ディスレクシア」の存在が世の中に知られていないことから、啓発、支援活動に尽力中。
著書に『僕は、字が読めない。~読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年~』(小菅宏著/集英社)、『私たち、発達障害と生きてます~出会い、そして再生へ~』(共著/ぶどう社)がある。
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