認知症サポーター100万人達成!
平成17年度から開始された「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」構想の一環である「認知症サポーター100万人キャラバン」の活動は、認知症の人と家族への応援者である認知症サポーターを全国で100万人養成し、認知症になっても安心して暮らせる地域を目指してきました。その活動から約5年で、このたび100万人を養成することになりました。
思い返せば私も、平成17年からこの認知症サポーター養成講座を活用して、地元ばかりではなく、さまざまな場所に出向いていきお手伝いをしてきました。行政機関の窓口担当者から民間企業、町内会から老人クラブ……。高校生にも実施させてもらいました。そして「ぼけちゃえば何も分からなくなる」と考えていた人たちが、自分のこととして改めて考え、地域のボランティア活動に活かしてくれる人もいました。
そのような活動が、人から人へ広がっていくことで、他者に対しての理解、ふれあい、たすけあいというつながりを創りだし、安心した生活を営める地域を育んでいくきっかけの一つになったことは事実で、結果として100万人という数になったと思います。
けれども、数は一つの結果であって、目的は地域社会に心ある人々とのつながりが育まれ、認知症に限らず誰にとっても安心して自分らしい生活が営めるまちの実現でしょう。そのような取り組みの結果報告会が来たる7月26日に東京で催されます。全国津々浦々で活動された方々の様子を知ることができますし、当日は小中学生向けの副読本まで提供されるとのことです。
私も当日は、企業向けのサポーター養成デモストレーションに参加します。関心のある方はぜひこの報告会に参加されてみてはどうでしょうか。
安心して生活できる地域を育むためには、さまざまな手段・方法があると思います。この認知症サポーター養成もその一つであり、今後も引き続き継続されていくと聞いています。私は、この養成講座に限らず、継続して誰もが分かりやすく協働していける機会がますます必要とされる時代だと思っています。そしてその鍵を握っているのは、誰でもなく皆さん一人ひとりです。私はこれからも、多くの皆さんとできることからコツコツと地域の育みを続けたいと思います。
コメント
認知症を理解してくれる市民の存在が在宅ケアにはとても大切ですね。
認知症ケア専門士の受験者が昨年は1万人近かったと聞いています。
現場で認知症の方にかかわっている専門職の人たちが、より良いケアの実践のために学ばれているのだと思います。
でも、専門職だけ、がんばっても、認知症の人が地域で安心して暮らす環境はつくれませんものね。
明日はわが身、お互い様で、認知症を理解して、さりげなく支えられる市民が増えていったら、いいですね。
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