介護予防教室から育まれる笑顔の輪
行政からの単年度委託事業として続いてきた「いきいきお達者教室」(一般高齢者向け介護予防事業)が今年度でファイナルを迎えました。思えば5年ほど前から企画運営をし、多くの方々がこの教室に参加してくれました。
教室を始めた頃を振り返ると、参加者も様変わりし、参加者にとって身近で生活に密着した内容になってきたと思います。それは、教室の取り組みの中で、さまざまな方の力添えがあったからこそです。
講師役として、小学校の校長先生をされていた県内屈指のレクリエーションインストラクターの実演。現役看護師による身体と健康の話。さすらいの歯科衛生士による、口の健康についての話。絵手紙や和紙工芸の達人の実演。盲目の気孔体操の先生による熱心な指導。艶やかな花を活用した芸術療法のフラワーアレンジメントの名士。イケメン薬剤師からは、生活に密着した薬と薬局の上手な使い方の話。消費生活センター、救急隊など佐野市からの派遣講師からあらためて聞く公の話……。
力作の健康に関する資料
「健康手踊り」年季が入っています
孫と一緒にフラワーアレンジメント
「静」と「動」のバランスが心地良い気孔体操
きりがないくらい、身近な地域に存在する講師の支援がありました。そして何よりも、この教室のメイン講師を務めてくれた、情熱の保健師の協力。さらには、教室に参加された多くの近隣地域のみなさん。その一人ひとりの心配りや熱心に学び、楽しむ姿などの思いが教室を盛り上げてくれたと思います。
しかしながら、5年間続いた教室も時勢が変わり、ついにファイナルを迎えたのです。そしてこのファイナルにふさわしいように、これまで教室に参加されてきた皆さんから「発表会をしたいわねぇ」という声が集まり、3月27日の発表会が実現しました。
会場には、これまで芸術療法として制作された多く力作が展示されました。さらに実演として、気孔体操や手踊り、佐野市健康体操。昼食時には、健康料理教室の皆さんによる試食会など、手作りの心温まる介護予防教室発表会になりました。
この発表会は、他の教室と合同で開催されることから、集まった参加者との会話も弾んでいました。「久しぶりね」「私の作品を見たぁ?!どうですか、いいでしょう!」「またどこかで会いましょうね」という会話が次々と飛び交い、地域におけるなじみの関係を垣間見るようでした。
このような光景から、あらためて介護予防について思いました。一般的に行われている介護予防は必要だと思います。ただ、「何のために介護予防を行っていくのか」という目的を一人ひとりの生活の中から、よく見て考えていく必要があるでしょう。
そして、介護予防をしていく中での「生き甲斐」を再度見直してみるということです。やはり、人はただ生きているのではなく、活きていきたいから今を生活(いき)ていくのでしょう。そのためにも「生き甲斐」は大切なエネルギーです。私は、このことを忘れずに、これからも地域のなじみある介護の予防について考えていきたいと思いました。
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