皆さんに感謝! これからも、心に必察の灯火を
先日、中央法規出版の担当者から連絡が入りました。「永島さん。『必察!認知症ケア』が日本図書館協会の選定図書に選ばれました」とのこと。「選定図書!?」正直、初めて聞く言葉でした。
その後、年間6万冊以上新刊が出版される中で、約16%しか選ばれないということ、選定委員は公表されておらず、約50名のさまざまな分野の方々が選定作業を行っていることなどを教えていただきました。
発行して間もない『必察!認知症ケア』を選んでいただき、改めて心から感謝です。
本を読んでくださった方からも、感想を直接うかがったり、メールで送っていただいたりします。皆さんお忙しい中、「ただいま職場で『必察!認知症ケア』を回し読みしています」というメールも届きます。
中でも、うれしいのが「『必察』は認知症ケアばかりではないですね」「身近な人や自分の家族の思いも察していきたいと思った」「職場の人間関係でも必要なことだと思いました」というような感想をいただけることでしょうか。
私は本の中で、必察には3つの力が重要だと述べました。「想像力」「内省力」「伝達力」です。これらは、私たちが互いに気持ちよく、安心して日常生活を送るためにとても重要な力ですが、私たちがなくしつつある力でもあるように思うのです。
今日もスーパーに行くと、車いすの駐車スペースには、該当しない車が当たり前のように駐められています。さらに、置き去りにされたカートが駐車場を使いにくくしています。お菓子が並ぶ棚には、なぜか豚肉のパックも置いてありました。
私たちが自分のことばかりでなく、ほんの少しでもまわりのことを考えて行動できたら、もっともっと気持ちよく、安心して買い物もできるようになるはずです。日常生活の中に、私たちが人として見直していかなければならない課題がゴロゴロしています。『必察』は認知症ケアに限らず、私たちの生活に必要なものです。
いただいた感想の中には、「事例を通して、さらに具体的に『必察』について学べる機会があればぜひお知らせください」という内容もあります。それぞれ日々の業務に追われる中でも、前向きに取り組んでいこうとする姿勢に、これからの生活、こと支援に必要なエネルギーを感じます。それは、私自身の活動のエネルギーにもなります。
しばらく休んだままでしたが、「風の詩」の不定期座談会も再開したいと考えています。参加費はお茶代の500円。少人数で話し合い、互いに新たな気づきや学び合う機会にしていきたいです。日程が決まったら、風の詩のホームページでお知らせしたいと思います(編集部注:当ブログでもご紹介します)。『必察』で生活(いき)ること支援の仲間が広がっていけばうれしいですね。
コメント
選定図書に選ばれたとのこと。おめでとうございます。
職場で回し読みさせていただいておりますが、読んでよかったと喜びの輪が広がっています。
今まで、認知症の○○さんと気づかないうちに捉えていたことに気づかされました。「高血圧症の○○さん」なんて思わないのにですね。
眼からうろこです。嬉しいことに、当市でも認知症サポーター養成にむけた取り組みが広がりつつあります。
感謝・感謝です。
「元気な二人組み」さん、温かい感想をありがとうございます。
みなさんの職場からも、察することの輪(必察の輪)が更に広がっていくことと思います。きっとそれは、「察愛(さっしあい)」という輪になっていくことでしょう。
また、認知症サポーターの取り組みなども楽しみですね。どうぞこれからも、共に必察を携えていききましょうね。よろしくお願いします。
選定図書指定、おめでとうございます。
認知症ケアや認知症の人を地域で支えることは、社会の中で暮らしにくい人たちや目に見えない障がいを持つ人たちと共に生きていくために、共通する必要な要素がたぁくさん、ありますね。
認知症の人のその人らしい暮らしを支える現場から、徐々に仲間や理解者を増やして、地域づくりやまちづくりへと活動が広がっていったらいいなぁと思います。
「おねこねこ」さん、ありがとうございます。
そうですね、これまでもそうでしたが、今、そしてこれからも、認知症になっても「なじみ」のある地域で誰もが生活(いき)ていきたいと思います。
だからこそ、お互いに察して支え合いながら営めることを一つひとつ出来ることからしていきたいですね。
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