忘れたくないこと
私たちは、生まれてから現在に至るまでの経過の中でさまざまな経験をしています。その一つひとつの経験の積み重ねがあるからこそ、個性が育まれて、俗に言う「らしさ」がみられてくるのではないでしょうか。
そして、そこにはいろいろな「大切な思い」があり、色あせることなく「その人らしさ」の柱になっているのではないでしょうか。
皆さんに感謝! これからも、心に必察の灯火を
先日、中央法規出版の担当者から連絡が入りました。「永島さん。『必察!認知症ケア』が日本図書館協会の選定図書に選ばれました」とのこと。「選定図書!?」正直、初めて聞く言葉でした。
その後、年間6万冊以上新刊が出版される中で、約16%しか選ばれないということ、選定委員は公表されておらず、約50名のさまざまな分野の方々が選定作業を行っていることなどを教えていただきました。
発行して間もない『必察!認知症ケア』を選んでいただき、改めて心から感謝です。
生活ること支援をする仲間たち
皆さんは、宅老所やユニットケアのルーツは栃木県にあったといわれていること知っていますか?
思いを持ち寄って、認知症になっても安心して生活していける場を作ってきた仲間たちの集いが、栃木県小規模ネットワーク(会長の石綱秀行さんが、とてもフレッシュ!)です。同ネットワーク主催の認知症研修会で先日、「必察!認知症ケア」の講演をさせていただきました。集いのサブタイトルに「出版記念!」と粋な計らいをしていただき、PRの甲斐あって、予定した人数を超える方々に集まっていただきました。
参加者は、県内や他県で小規模、地域密着といわれるデイサービスやグループホームなどに従事する方が多く、そのほか認知症ケア研修を企画する方や一般の方が参加されていました。
午前の部を担当した私は、一人ひとりの思いをていねいに察しながら、これからの認知症ケアについて考えていく内容で『必察! 認知症ケア』の話をさせていただきました。午後は「ゆいの里」飯島恵子さんが、エンカウンターを活用したワークショップを開催し、とても和やかでアットホームな雰囲気の中、時間が過ぎていきました。
熱弁の永島
ともに楽しむことで学ぶ
以前もご紹介しましたが、私は仲間とともに、ソーシャルワーカーとして近隣の小学校の福祉教育にかかわっています。今年も、小学校4学年の各クラス別にテーマを定め、担任の先生と「子どもたちのもつ力」を引き出せる企画を考えてきました。
その一つに、障がいに関する福祉について取り組んでいるクラスがあり、「車いす」から障がいについて考える企画を進めてきました。最近では高齢者介護が色濃く認知され、そのため、子どもたちにとっても「車いす」のイメージは、介護をする道具という認識になっているようです。もちろんそれも間違いではなく、正しい使い方を学ぶことで、子どもたちの大切なおじいちゃん、おばあちゃんなどに介護が必要なときに助かるでしょう。
しかし、「介護をするため」という視点だけではなく、生活の道具という認識。さらには、その道具を応用した結果、機能障害があってもなくても楽しめることを学んでほしいということを目的に企画を考えました。
今回は、この企画の様子をご紹介します。