20歳の頃の自分を思い出して
昨年から、週末に朝一番の電車に乗って通い始めた日本社会事業大学大学院。今年は2年目に入り、いよいよ修士論文を仕上げなくてはならないという大きなハードルが目の前に迫ってきました。
そんなとき、学部の2年生に向けて「独立型社会福祉士としての実践を語る」という内容で話をさせてもらう機会がありました。社会福祉を学び、これからの社会を担っていく未来の仲間たちに、現在取り組んでいる社会福祉士としての思いを語らせてもらう中で、ふと学生の頃の自分を思い出しました。
私が同年代の頃、何を考えていたのだろうか… 正直なところ、「自分には将来何ができるのだろうか?」「社会福祉といっても、自分が働くことができるのだろうか…?」大学卒業後のことを考えると、不安があったことを覚えています。
卒業後は、学生の頃からボランティアとしてかかわっていた精神保健分野の授産施設の指導員として就職しました。作業所2階の六畳一間を間借りして、職場と住居が一緒の環境で、社会人としての生活がスタートしました(職場と住居が一緒なのは今も変わりませんが)。
六畳一間に、学生の頃から使っていた冷蔵庫やら何やらすべてを押し込んで、それでもどこか居心地が良かったのを覚えています。その頃の自分は、前述のような不安を感じつつも、何をしたらよいのかはわからないけれど、とにかくやってみようという勢いだけで動いていたように思います。
今はといえば、その頃の勢いとは確かに違うエネルギーで仕事に取り組んでいる自分を感じています。もちろん、体力的にも若い頃と同じというわけにはいきませんが… 今の私のエネルギーは、仕事場と住んでいる場所が一緒という環境の中でも、協力してつきあってくれる妻や子どもたちの存在ばかりでなく、風の詩の仲間や地域でともに活動していこうとする心ある仲間の存在に支えられています。そして、自分一人では何もできない、そんな当たり前のことに気づき、実感できたことから、勢いとは違うエネルギーが湧いてくるようになった気がするのです。
今回、真剣に講話を聴いてくれた学生たちの様子を見て、20年近く前の自分がもっていた「勢い」を懐かしく思い出しつつ、支え合いの中から生まれてくる今の自分のエネルギーを大切にしていきたいと改めて感じました。そして、未来のソーシャルワーカーを目指す学生たちの思いを感じて、先輩ソーシャルワーカーとして今できることを一つひとつ積み上げ、ソーシャルワーカーの職域や役割をよりいっそう創り出していきたいと考えることができた時間でした。
未来を担う若者たち(日本社会事業大学2年生)
必察ソーシャルワーカーが語る
コメント
来ましたヨ、中央法規から、宅配便で
「必察!認知症ケア」
さっそく、読ませていただきますね。
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