体力をつけて、地域力を育む活動を続けよう
地元・栃木県の認知症の人と家族の会が主催する、認知症の理解を広げるための企画にご協力させていただきました。
第1回目は、3月2日に栃木県の北部、那須塩原市にて開催。同市で地域活動を続けてきたNPO法人ゆいの里(代表飯島惠子さん)の12周年記念と合同で、認知症サポーター養成講座を開催しました。
基調講演には、認知症研修研究・東京センターの永田久美子さんの講話。シンポジウムでは、栃木市ライフケアサポートセンター所・首長正博さんを司会に、地域医療を勢力的に行っているひばりクリニック院長・高橋昭彦さん、栃木県副知事・麻生利正さん、ゆいの里代表・飯島惠子さんの報告がありました。
そして、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が集まり(約500名)、地域住民自らが、誰もが安心して生活できる地域について考えるとても良い機会になったと思います。
認知症サポーター養成講座のメイト役を務めた私としては、今回のように、小学生から90才の方までを対象に話をしたことは初めてでした。正直、伝え方をあれこれ考えました。会場は熱気ムンムンで、私の緊張も高まりました。私の話が、幅広い年齢層のみなさん一人ひとりの心に響いたかどうかはやや不安ですが、自然豊かな地域を愛し、互いに支え合い暮らしていきたいという皆さんの思いが伝わり、那須塩原市の地域力を感じました。
17日には、栃木県県南地区ということで、わが町佐野市の道の駅多目的ホールにて、同様の認知症サポーター養成講座を、私がメイト役としてお手伝いさせていただきました。
参加者の真剣な面持ちからは、介護をされている方やされてこられた方の貴重な体験が、地域を育む大きな力となることを実感しました。さらに、介護者に向けて認知症ケアについて尽力する今井幸充先生(日本社会事業大学大学院教授、認知症研修研究・東京センター 副センター長)からは、認知症について医学的な知識の説明だけではなく、介護をしている介護者の心情を察する心暖まる講話やエールがありました。
これまで私は、いろいろな場所で認知症サポーター養成講座をさせていただきましたが、あらためて実感したのは、認知症の知識・情報を伝え、認知症について知ってもらうことはもとより、地域において、介護を含めた自分たちの生活のこれからを考えようとする住民の思いに働きかけていくことの必要性です。そのために、今回のように自分たちの地域、自分たちの生活を考え、より良いものにしていこうとする集いとコラボレーションさせていただくことも良い機会になると思いました。
年度末に、思いがけず韓国に行く機会を得たり、講師の依頼をいただいたり、少しばかり不規則な時間で動いていると、たちまち胃が痛くなり、気づくと熱発していました。
「少しは運動して、身体を鍛えたほうがいいんじゃないの」と家族に言われる情けない自分です。新年度は、もうちょっと体力つけて、皆さんとともに地域力を育む活動に微力ながら取り組んでいきたいと思います。
※メイト役(キャラバンメイト)…認知症サポーター養成講座の講師役
コメント
永島徹様
3月2日大変お世話になりました。
当日ご来場いただいた方々は、まさに0歳から97歳まで、約550名、認知症サポーターリングを受け取った方も、小学生から97歳まで380名と集計が出ました。
~こころにオレンジリングを~
という、認知症を理解していただく認知症サポーター養成講座が入り口になって、“こんなまちに暮らしたい”という、みんなで地域を考える機会になっていったら、という思いで事業企画しました。
永島さんの思いはアンケート集計からも、生の反響からもちゃんと伝わっています。本当にありがとうございました。
「地域でその人らしく暮らす」を支援していくために必要なもの。制度や施設だけでない、地域が元々持っている力や有効活用されていないもったいない社会資源。
コミュニティーやそこに生活する人たちと共に学びつつ、これからの地域福祉を手づくりしながら、歩んでいけたらいいなぁと思います。
これからも、よろしくお願いします。
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