支援現場の虐待から考える
障害者虐待にかかわるある事例研究会に出席しました。ここで提出された事例の一つに施設従事者等による虐待ケースがあり、かなり悪質なものではないかと懸念しています。
事例の詳細を記すことはできませんが、事業所を開設する段階から経済的略取を目的としていたのではないかと疑うことのできる事例でした。「施設従事者等による虐待」において目的意識的な悪意に由来するものが含まれるのは、残念ながら事実です。ただし、このタイプは決して多数ではなく、例外的なケースだと考えています。
『ルポ虐待』
杉山春著『ルポ虐待-大阪二児置き去り死事件』(2013年9月、ちくま新書)は、この事件が報じられた当初から私が強い関心を持ってきた(2010年8月12日ブログ参照)虐待ケースを詳細にルポルタージュした労作です。虐待は単純な事象ではなく、複雑に錯綜する発生関連要因によるものであることを丹念に描いています。
虐待発生の理解と佐村河内ゴーストライター問題
大雪の中、静岡市障害者虐待防止研修に講師として参加してきました。現地は冷たい雨だったのですが、参加者には虐待防止に向けた熱い気持ちと姿勢を感じ取ることができました。
数々の疑問
先週末、市原市障がい者虐待防止セミナーに講師及びパネルディスカッションのコメンテーターとして参加しました。袖ケ浦の虐待事件の影響からか383名もの参加があり、期せずして、袖ケ浦の事案をめぐる情報や見解がやり取りされる場ともなりました。参加者に共通するのは、袖ケ浦の事案に関する夥しい疑問を抱く点です。
市原市障がい者虐待防止セミナー
今回のセミナーは、市原市と地域の相談支援関係者を中心に、虐待防止の取り組みを地域で進めていくことを目的に開催されたものです。したがって、袖ケ浦の一件だけに振り回されることなく、あらゆる虐待の防止に資するセミナーにしようとの注意を払って進められました。