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宗澤忠雄の「福祉の世界に夢うつつ」

仁淀川

 先週ご報告した高知県知的障害者福祉協会の研修会の折に、日本一の清流仁淀川に立ち寄りました。この河のすばらしさの一部にすぎませんが、どうぞ、私の画像からご堪能ください。

munesawa1105_1.jpgまさに仁淀ブルー

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 この青さは水が濁っているのではありません。水質の良さの証であり、近寄ってみると、次のように水深のあるところほど青みを増していることが分かります。

munesawa1105_2.jpg透明感あふれるエメラルドブルー

 四万十川と同様、仁淀川にも沈下橋があります。川の流量が増えると通行不可となりますが、橋が増水によって壊れないように欄干もなく、造りを単純にしてあります。高知県はこの沈下橋を文化財として保存継承する方針を明らかにしています。仁淀川は、水音がほとんどなく、静寂のうちに川の流れがたゆたいます。この川面の水鏡はすばらしい。

munesawa1105_3.jpg沈下橋と水鏡

 沈下橋から川面を覗くと、川魚があふれるように泳いでいます。

munesawa1105_4.jpg沈下橋からみる川面

 流域には野鳥がそこかしこに棲息していました。ここのサギたちは毎日、清流の活きのいい川魚を採餌しているのでしょう。なんだか羨ましい…。

munesawa1105_5.jpg川岸にたたずむサギの仲間

川底の色合いと太陽光線の具合によって、青さが変化します。

munesawa1105_6.jpg中流域の青い川の流れ

 上流域の安居渓谷では、さらに水がエメラルドブルーに輝いています。

munesawa1105_7.jpg安居渓谷
munesawa1105_8.jpg輝く水の流れ

 途中、仁淀川町名産のお茶を材料にしたプリンに出会いました。これはすばらしいプリンです。ほうじ茶と緑茶の風味を最大限に活かし、お茶の香ばしさとプリンの風味が見事なハーモニーを奏でています。とくに、ほうじ茶プリンは、ほうじ茶の煎じた香ばしさと苦みがプリンの甘さと絶妙のバランスで仕上げられた逸品です。

munesawa1105_9.jpgほうじ茶と緑茶のプリン

 仁淀川は五色石の産地でもあります。上流にみると五色石にはまだ角がありますが、河口付近では丸く仕上がっていました。

munesawa1105_10.jpg安居渓谷の五色石
munesawa1105_11.jpg河口付近の五色石

 江戸時代につくられた八田堰は、実に風情があります。

munesawa1105_12.jpg八田堰

 石鎚山を源とする長い河の流れを経て、仁淀川は太平洋にゆたかな水を注ぎます。このすばらしさが次代に引き継がれることを祈って。

munesawa1105_13.jpg太平洋に果てる仁淀川
munesawa1105_14.jpg


コメント


美しい自然を見ると心が和み、日々のいやなことも忘れさせてくれます。自然は時に私たちの脅威となることもありますが、その一方で私たちの想像をはるかに超えた美しさ、そして感動を届けてくれます。仁淀川の写真を見て、改めて自然を大切にしなければと思うと同時に、生きている間にたくさんの美しく素敵な自然に出会いたい、そのように感じました。やはり、自分の足で実際にその地に赴き、五感すべてで自然を感じてこそ、言葉にならないほどの感動、そして地球の素晴らしさを再認識することができるのでは、と思いました。


投稿者: レティス | 2013年01月20日 11:34

このような美しい自然の景色を見るたびに、教育と自然について考えることがある。
幼いころからこのような環境で育てられたら、清くてまっすぐな心に育ち、人の気持ちを考えられるような大人になれると思う。社会にそのような大人が増えれば、社会問題にもなっているインターネット上での匿名を用いた誹謗中傷などの問題も少なくなっていくと思う。
これからの時代はこのような自然は失われていき、少なくなっていく一方だと思う。しかし、このような心の清められる場所は大切に保存して行き、誰でも訪れやすいように環境を整えるべきだと思う。


投稿者: グラストラッカー | 2013年01月23日 11:40

仁淀川の写真を見て、人間の手によって維持されている美しさではなく、自然本来の壮大な力による美しさを感じられることが素晴らしいと思った。現代では、自然の景観を崩さないように、人間の手を加えて変わらない美しさを維持しようとする動きもあるが、それは逆に自然の持つ複雑なバランスを崩す恐れもある。自然に介入せず、自然の持つバランスやパワーに任せて、変化を見守ることも大切なのではないだろうか。自然の秘めている可能性に歯止めをかけずに、「変化する美しさ」こそ注目されるべきだ。


投稿者: しゅうさん | 2013年01月24日 01:24

技術の発展と共に自然が失われていく社会のなかでこのような美しい自然というのは本当に貴重なものだと思う。私の故郷は田舎の山の中にあるが、そこにある川ですらお世辞にも澄んでいるとは言えないのが現状である。それを考慮するとこのようなほとんど汚染されていない自然というのはそうそう存在しないはずである。この、数少ない自然を守らなければいけない。地球というのは人間だけのものでもなければ人間の都合で好き勝手にいじっていいものでもない。今、私たちが生かされていることに感謝し、他の生態系と共存するべきである。


投稿者: ウガンダ | 2013年01月25日 03:11

この仁淀川の写真を見て、地元である静岡の興津川を思い出しました。仁淀川ほどではありませんが興津川も非常に澄んだ水の穏やかな川でした。しかし今では上流地域の開発などで川の流れが変わってしまい昔ほどの清らかさは見られなくなってしまいました。それに伴い名産である鮎の数も減ってしまったそうです。人の生活を便利にするためだけの開発によって自然が何百年もかけて作り上げた美しさが失われてしまうのは本当に残念なことです。現代に生きる私たちはそのような自然を守るために積極的な保全活動を行うことが大切だと考えます。


投稿者: 静岡人 | 2013年01月25日 13:48

仁淀川の写真を見て、自然の色彩の美しさに感動しました。自然の変化でこの美しさが失われてしまうのは仕方ないと思いますが、人間の手で壊してしまうのはあまりにもったいないと思います。
この美しさがいつまでも残せる社会になるといいです。


投稿者: 智 | 2013年01月25日 16:13

私たちにとって自然は欠かせない存在です。地元から出て埼玉に住むようになってから、さらに自然に対する思いが強くなりました。高校のときは山岳部であったために自然に触れる機会も多く、山に登るたびに新鮮な空気や野生の動物、四季折々に様々な様子を見せる木々たちに直接かかわることで心も身体もリフレッシュうし、「また明日からがんばろう」という気持ちにさせられたものでした。今では都市化が進み、幼いころから自然に触れ合う機会が減って来たように思えます。人々の憩いの場となるような自然のある場所を増やすことがより良い社会の一つにもなるように思えます。


投稿者: ディッキちゃん | 2013年06月24日 15:12

やはり、自然は素晴らしいですね。先生のブログの写真を見るだけでも仁淀川の川面のように心が穏やかで清んだような気持になりますね。このような自然はいつまでも残していきたいですね。そのために今自分にできることからはじめてみようと思いました。


投稿者: アドリー | 2013年07月21日 15:36

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プロフィール
宗澤忠雄
(むねさわ ただお)
大阪府生まれ。現在、埼玉大学教育学部にて教鞭をとる。さいたま市障害者施策推進協議会会長等を務め、埼玉県内の市町村障害者計画・障害福祉計画の策定・管理等に取り組む。著書に、『医療福祉相談ガイド』(中央法規)、『成人期障害者の虐待または不適切な行為に関する実態調査報告』(やどかり出版)等。青年時代にキリスト教会のオルガン演奏者をつとめたこともある音楽通。特技は、料理。趣味は、ピアノ、写真、登山、バードウォッチング。

【宗澤忠雄さんご執筆の書籍が刊行されました】
タイトル:『障害者虐待 その理解と防止のために』
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発行:中央法規
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