保育所を利用して(3)
保育所を利用しはじめてから、私が気づいたり実感させられたことが2つあります。1つは、子どもの成長と発達を体感したことです。もう1つは、郷里を離れて初めて「地域」を実感したことです。
保育所を利用して(2)
保育所に通い始めた娘は、生後7か月。ちょうど母体からもらいうけた抗体が切れてしまう時期です。だから当分は、保育所でいろんな病気をもらってくるだろうと、親なりの予想と覚悟を踏んでいました。さまざまなウイルスや細菌に感染しながら、それらを跳ね返す免疫力を、自分の「生きる力」としてつけていくことの大切さを含めて理解していました。
「われながら、子どもの理解に申し分のない親である」との自負心さえあったでしょう。
しかし、保育所に通い始めて2か月近く経った5月末のこと…
保育所を利用して(1)
働きながらの子育てを支える社会資源として、保育所は大きな役割を果たしてきました。私も、娘を育てるさなかに利用した保育所の皆さんには、さまざまな意味でご支援いただいたことを実感しています。
今から18年前のことです。当時保育所は措置制度の時代でしたから、まずは市役所へ利用申請書を提出に行きました。そのとき、市役所の職員から意外な言葉が出てきました。
「0歳児ですか。すると今年は、使いたい保育所を選択できると思います。ご希望の保育所をしっかりと記入しておいてください。0才児の出生数が少ないためです」
措置制度の時代でも、利用定員にゆとりがあれば選択の自由はありました。利用契約制でも、自己決定・自己選択の権利が保障されるというのは、社会資源に選択の幅とゆとりがあってこその話だと思います。
疲れを自覚できないあなたへ
初回のブログにも書きましたが、生活支援の仕事には非定型な性格があり、時間で区切れない苦労がつきまといます。これは生活施設の職員に限られた苦労ではなく、児童相談所のワーカーにもみられるようになりました。
それは、児童虐待にリアルタイムで対応するために敷かれた24時間体制によるものです。虐待は、ワーカーの勤務時間に合わせて発生するわけではありませんから、仕方がないといわれればそのとおりなのですが……。
でもこの苦労は、夜間の虐待対応当番のワーカーにとどまりません。夕方に勤務を終えようとしているまさにそのとき、警察や病院から連絡が入って、緊急に子どもを保護しなければならないという事情が発生すれば、おいそれと帰宅するわけにはいかない運びとなるようです。