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上野文規・下山名月が全国で触れた、出会いは一期一会

『活字本』と『マンガ』、好きと嫌い…違いは何だろう

 よく小説やドラマ化(映画・TV)されるときは、物議を醸すものだ。「読んでから観るか、観てから読むか」。取り分け、配役に関しては、大論議(!?)となる。特にファンの多い人気シリーズは大変で、「あの役は、あの俳優ではない。イメージが全然違う!」などと、にわかに大量の評論家や解説者が現われ、賛否が分かれる。
 いや…厳密にいうと“否”の方に極端に偏る(笑)。それは、読者の側に“想像力”という力が働いて、文字に表わされていない情景や場の空気、登場人物がいる場合はその配役も含めて、壮大にプロデュースできてしまうのだ。では、マンガでは想像力が働かないのだろうか?

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 養老孟司さんが興味深いことを言われていた。「マンガを文字にたとえると、絵は漢字(意味)、吹き出しはルビ(音)というのが僕の持論である」と。それは、日本人の脳は、言葉に関する部分では、かなり特殊なでき方をしていて、漢字を読む場所とカナを読む場所が別になっているそうで、ふたつのチャンネルを同時に操って文章を読むらしい。「日本にだけマンガ文化が発展したのも、漢字・カナ交じりの日本語を読みこなす脳が土台となっていて、処理のしかたが(脳の中で)少し違っているのではないか」という説だ。
 外国の場合…たとえばアルファベットという文字は、図形と音が結びついている構成だそうで、外国人には、この(形と音の)関連づけが生まれつき苦手な脳をもつ人がいて、文字は知っているし読むことができて、知能に異常はないのに、文が読めず意味が理解できない人が(「読字障害」というそうだ)、人口の1割弱程度いるらしい。
 しかし、日本人にはほとんどいない。それは、図形には意味がないが、漢字には意味があるから、読めないとしてもおおよその意味はわかる。そして、カナは音としてつながっているので、両方のチャンネルで補い合える、だから日本語は面倒くさいが“融通がきく”のだそうだ。「なるほど!だから…」(上野)。
 この話、すっごく面白いと思いませんか? 少なくとも僕は“あること”につながった。(だから、また…つづく)。(上野文規)


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プロフィール
上野文規・下山名月
(うえの ふみのり・しもやま なつき)
上野文規
介護総合研究所『元気の素』代表。専門は「地域ケア論」「ケースマネジメント」。全国を講演・講座・指導に飛び回るかたわら、施設などの開設準備にともなう「ひと・もの・はこ」の総合プロデュースを手がける。著書に「遊びリテーション学」(雲母書房、1999年。共著)、「入浴介護実践集」(ブリコラージュ、2002年)、「新しい痴呆ケア」(雲母書房、2004年。共著)などがある。

下山名月
民間のデイサービス「生活リハビリクラブ」創始者。現在は生活とリハビリ研究所研究員、元気の素スタッフとして、全国の老人関係施設への実技指導や講演、講座の講師などを務める。著書に「遊びリテーション学」(雲母書房、1999年)、「安全な介護」(ブリコラージュ、2004年。いずれも共著)などがある。
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