「好き」「嫌い」は…なぜ?
2007年04月25日 13:12
世の中には『本』(つまり活字)の好きな人と、嫌いな人がいる。「なぜ?」と言われても、これは仕方のないことで、好きなものにも、嫌いなものにも確固たる理由はない。
しかし面倒なのは、“本を読む・読まない”が、太古より“学問的優劣”をはかることに用いられ、子どもの頃は…親や先生に「○○を読みなさい!」としょっちゅう言われ…苦労させられることだ(そのせいで“本嫌い”になるのではないか !? …笑)。
それはちょうど…食べ物の好き嫌いのある子どもに、「薬だと思って食べなさい!」という“無力なことわざ”と似ている(笑)。
大体…「なぜ?」と聞くのは、たいてい“本好き”が“本嫌い”に対して、余裕の笑みをこらえながら言う…と相場が決まっている。
しかし「本を読む人間が優秀で、読まない人間が劣っている…」なんてことは、ただの個体差でしかなく、いまだかつて誰もそれを証明した者はいない(!?)。少なくとも「世の中の成り立ち方…」という観点ではまったく“不毛な議論”である。
『本』にそれほど力があり、読む人間がそんなに優秀であるならば、世の中…もうとっくに変わっているはずである。
しかし、(仮に)本嫌い…といわれている子どもや若者たちであっても、同じカテゴリーの『マンガ』は読むではないか。そう言うと決まって「マンガなんか読んでいると頭が悪くなるわヨ!」というヒステリックな声が、古の昔から聴こえてきそうだ(笑)。
しかし、あの養老孟司さんだって、大の“マンガ好き”と聞いている。
はたして、何が違うのだろう…。(勝手に、つづく…)
(上野文規)
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