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秋山映美の「監獄から社会へ」

イン・ザ・ハイツ

 先日「イン・ザ・ハイツ」というミュージカルを観てきました。

 実はこのミュージカル、5月にニューヨークで観ていたのですが、ヒップホップの音楽で話が進み、さらにスペイン語のセリフがあちこちにちりばめられていて、その時はストーリーの細かい部分まで理解できなかったのです。
 日本に戻ってきてから、来日公演があることを知り、さっそく観に行ってきました。ミュージカルの来日公演は、たいていの場合、簡単な字幕がつきます。ラップやスペイン語で歌い上げる場面が、やっと何を言っているのか理解できました。

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 舞台は、ニューヨーク・マンハッタンの北部、ヒスパニックの人たちがすむワシントン・ハイツです。
 このミュージカルは、作家が自分の体験をもとに製作した物語で、登場人物はプエルトリコやキューバ、ドミニカ共和国から移住してきた人たち、その子どもたちです。裕福とはいえませんが、たくましく生活している姿が描かれていました。
 ワシントン・ハイツに住んでいる人たちの日常を描きつつも社会構造の問題も投げかけられていて、いろいろと考えさせられる場面もありました。

 ヒロインのニーナは、スタンフォード大学の学生ですが、父親は自動車整備工からこつこつと働いて、タクシー会社を経営しているというように、経済的に余裕がある家庭ではありません。ニーナは高価な大学のテキストを購入するためにアルバイトをしていたのですが、そのために勉強する時間がなくなり大学をドロップアウトしてしまうのです。
 ニーナが久しぶりにワシントン・ハイツに戻ってきて、父親の経営しているタクシー会社で働いているベニーと再開して、お互いの気持ちを確かめ合います。しかし、ベニーはスペイン語が話せないアフリカ系アメリカ人であるため、父親からは家族の一員とは認められないと反対されてしまうのです。

 全編にわたって劇的な話はそれほどなくて、物語の最後もハッピーエンドというわけでもなく、「あのあとどうなっちゃうのだろうか」と気になるような終わり方でした。しかし、みんなが毎日ドラマチックな生活をしているわけではないので、かえってリアリティを感じました。


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プロフィール
秋山 映美
(あきやま えみ)
NPO法人監獄人権センター
理事
明治大学大学院法学研究科修士課程を修了。明治大学法学部在学中から、監獄人権センターにボランティアとして参加。受刑者や家族などから届く、月200件にものぼる相談の手紙にボランティアと協力して対応したり、受刑者の現状を世に訴えたりなど、刑事施設内にいる受刑者の人権に関わる活動を続けている。
監獄人権センターHP
 http://cpr.jca.apc.org/
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