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秋山映美の「監獄から社会へ」

出所した方からのメッセージ

 私のブログには、よく出所した方からメッセージが寄せられます。
 メッセージは全部拝見していますが、多くの方が、出所前にいた刑務所や出所日などの個人情報を書かれていらっしゃるので、このブログのコメント欄ではなかなか紹介できないのです。

 つい先日も、ある刑務所を出所したという方からメッセージが届きました。

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 刑務所にいるときに、ホームヘルパー2級の資格を取得することができ、出所してからは介護施設で働いているとのことでした。
 全員が受講できるわけではありませんが、いくつかの刑務所では、ホームヘルパーの資格取得の職業訓練が実施されています。
 出所後の話、資格取得後の話などはなかなか聞く機会がないので、実際に刑務所での職業訓練を活かして頑張っている出所者からメッセージをいただき、なんだかホッとしました。

 その方は、刑務所生活の中で資格取得の訓練が受けられたことに感謝されていました。今では、マンションを借りて、新しい生活を送っているとのことです。

 このように、刑務所の中で職業訓練を受けて、資格取得して、社会復帰ができるという人はまだそんなに多くはないのですが、このような事例が全国各地で増えていけば、出所後、生活に困窮して再犯をしてしまうということが減るのではないかと思います。

 その方のメッセージの最後は、まだ服役中の人たちに向けて、「将来を考えて頑張ってください」とむすばれていました。
 一度間違いを犯してしまっても、また社会に戻るチャンスがあるということがわかれば、受刑者にとっても励みになるのではないでしょうか。


コメント


「 一度間違いを犯してしまっても、また社会に戻るチャンスがあるということがわかれば、受刑者にとっても励みになるのではないでしょうか」
⇒その通りだと思います。出所しても、居場所がなく、差別・偏見から、職に就くことはおろか、アパートも借りられない、借りられても、周囲に前科を知られないように緊張して生活する。再犯が後を絶たないのは、もちろん、本人の問題もありますが、周囲の理解のなさが本人を追いつめてしまうということも多々にしてあると思います。
 刑務所の中での職業訓練・資格取得、そして、出所後の受け入れ態勢の強化を進めていってほしいと思います。


投稿者: ニャン吉 | 2010年06月22日 23:29

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
秋山 映美
(あきやま えみ)
NPO法人監獄人権センター
理事
明治大学大学院法学研究科修士課程を修了。明治大学法学部在学中から、監獄人権センターにボランティアとして参加。受刑者や家族などから届く、月200件にものぼる相談の手紙にボランティアと協力して対応したり、受刑者の現状を世に訴えたりなど、刑事施設内にいる受刑者の人権に関わる活動を続けている。
監獄人権センターHP
 http://cpr.jca.apc.org/
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