塀の中で定額給付金を受け取るには…
今日は、ちょっとタイムリーな話題を。
みなさん、定額給付金の申請はしましたか?
自治体によっては、ようやく書類が届いたというところもあるかもしれませんね。
刑務所や拘置所にいる人たちはどのようにしたら受け取れるのでしょうか?
監獄人権センターのスタッフが、法務省と総務省に問い合わせをしてみましたので、その方法をお伝えします。
定額給付金を受けとるためには、2009年2月1日現在で、住民登録がされているかどうかが重要になります。
まず、刑務所や拘置所の外に家族がいる方は、家族に調べてもらい、手続きをしてもらいます。
住民票があるかわからない方は、最後に住民登録した市町村に、現在も登録されているかを問い合わせます。
住民登録があれば、登録している自治体から申請書を送ってもらい、手続きをすることになります。
住民登録が抹消されていて住民票がない場合は、現在在所している刑務所や拘置所のある市町村に新たに住民登録をして、申請書をもらい、手続きをします(単身の受刑者の場合、住民票が抹消されることはよくあることなのです) 。
たとえば、府中刑務所にいる受刑者の場合は、府中市役所に住民登録を行い、府中市から給付金を受けとることになります。
いずれも、申請の受付が開始されてから6か月以内に申請する必要があるので、早めに問い合わせや書類の取り寄せをする必要があります(受刑者は、1か月月に手紙を出せる回数が2~4回と制限されているので、何度もやりとりするには、数か月かかってしまうことも…)。
刑務所に収容されているために現金書留以外での受け取りが困難な場合は、現金書留で受けとることができます(平成20年3月31日付、総務省自治行政局定額給付金室長から各自治体への事務連絡に詳細が書かれています)。
とはいえ、受刑者にとって1万2千円は大変高額です(1か月の刑務作業の収入は平均3~4千円程度)。給付金を受け取ることのできた受刑者には、ぜひ、有効に活用していただきたいですね。
コメント
ご無沙汰しております。社会福祉士の田口です。おかげさまで精神保健福祉士も現在登録申請中となりました。障害者の権利条約の国内施行、国際人権規約の実施を求めていきたいと思います。
本年四月よりアムネスティインターナショナル・日本の理事に就任し、人権規約担当になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
毎週金曜日に更新しますので、今後も、ぜひチェックしてください。
ますます活躍の場を広げられるようで、ご活躍楽しみにしています。
地域包括支援センターに勤務しています。担当圏域に刑務所があります。3ヶ月後に満期出所する認知症高齢者について、刑務所、保護観察所と協議しているところです。そういえば、定額給付金のことを考えていませんでした。話題にしてみます。
この方は、「定着センター」の設置運用には間に合わず、保護観察所が中心となりながら、包括が福祉的側面(施設探しや成年後見制度等)で関わっていくことになりそうです。
私自身の中にも「受刑者」というフィルターがあることを今回自覚しました。
これからもブログを楽しみにしています。
ありがとうございます。
私も、ときどき刑務所見学に行くのですが、そこに収容されている高齢の受刑者の様子を知るたびに、この方たちは、満期で出所しても身寄りがなかったら、どうするのだろうか、と気になっていました。
もうすぐ開始される地域生活定着支援センターについては、省庁を超えた厚労省と法務省の取り組みに期待しています。
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