刊行7年を迎えても圧倒的な支持率! 質問の仕方を変えれば、ケアマネジメントが変わる!
利用者さんの困りごとを聞きだして、適切な支援に結びつけることがケアマネジャーさんのお仕事の一つですが、思い通りにいっていない人も多いのではないでしょうか?
その原因、実は、「質問の仕方」にあるかもしれません。
例えば、何か悩んでいたときに「何か困っていることはありますか?」と聞かれて、何を話せばよいかすぐにわかりますか?
多くの悩みごと、困りごとを抱えている方は、「悩んでいる、困っていることはわかっても、何が悩みや困りごとの原因なのかわからない」場合がほとんどです。
普通の方でも難しいのに、認知症や脳梗塞など、何らかの疾患を抱えていることが多い利用者さんに漠然と「何か困ったことありますか?」と聞いても、なおさらわからないはずです。いや、むしろ、「すべて困っています」と言われてしまうかもしれません。
ところで、介護・福祉の世界では、「利用者本位」がうたわれていますが、利用者本位の大切さを認識していても、「技術」を持っていなければ、それを実現することはできません。本書は、ケアマネジャーの仕事の中で使う機会が多く、困りごとなどを浮き上がらせる際に必要となる「質問」の技術を向上させる書籍です。
著者の高室成幸氏が長年のビジネス経験などをベースに編み出した「よい質問のつくり方の方程式」や「質問の使い方・組み立て方・応えの読みとり方」などを惜しげもなく披露しています。
また、生活歴、職業歴、家族歴、人柄・性格、人間関係、ADL、疾患歴・治療歴など、ケアマネジャーが実務の中で必ず利用者に尋ねる必要のある事柄について、具体的な質問の例を多数収載しています。その数は実に531例にのぼります。
本書を活用して「質問力」を向上させ、利用者さんやご家族から本心を引き出し、真の「利用者本位のサービス」を実現しましょう。
ちなみに、本書は2009年に刊行され、現時点(2016年)で刊行7年を迎えましたが、今でも多くの読者の支持を得ており、現在9刷目(重版の9回目)となっています。
もうそろそろ重版出来ならぬ、「十版出来」の予感がする本書。「仕事のバイブルにしています」という方も少なくありません。初めてケアマネになられた方にも、中堅、ベテランの方にもお役に立てると思います。書店で見かけた際は、是非お手にとってください。
(第1編集部 編集第1課 鈴木涼太)